エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1014
2021.06.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ゲーミング向けのエントリーモデルとしては、「B550M AORUS ELITE」には余裕のある電源回路が搭載されている。そこで通常の検証に加えて、簡易のオーバークロックにチャレンジ。そのパフォーマンスや影響についても合わせてチェックしてみよう。
UEFIで電圧を1.38Vに調整、全コア4.7GHzで問題なく安定動作した |
簡易のオーバークロックにより、動作クロックは約4.7GHzまで上昇。定格運用でのフルロード時は4.5GHz程度で動作していたことから、200MHzほどクロックが上がっていたことになる。
シングルコアは定格でも公称で最大4.6GHzで動作することから、ほぼ変わりないスコアに落ち着いた。しかしマルチコアテストでは「CINEBENCH R15」で5%、「CINEBENCH R20」では6.5%のスコア差がついており、よりメニーコアに最適化された「CINEBENCH R23」では7%まで差が拡大している。クーラー次第の側面はあるものの、オーバークロックにより多少のパフォーマンスアップを狙うことは十分現実的だ。
続いてオーバークロックによりどの程度の影響が出るのか、高負荷時のMOSFET温度と消費電力をみていこう。ストレステストとして「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」と「OCCT 8.2.1:CPU」(30分間)を動作させ、MOSFET温度を「HWiNFO 7.0.4」で、システムの消費電力をワットチェッカーで計測した。
やや控えめなオーバークロックではあるものの、MOSFET温度の上昇は10℃程度。動作にはまったく問題のない範囲であり、大型のヒートシンクがしっかり役目を果たしているようだ。消費電力は30~54Wとやや無視できない影響が出ているものの、増加幅はミドル級の電源ユニットの容量で十分まかなえる。シチュエーションに応じて最適な動作を選択しよう。