エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1017
2021.07.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:pepe
「CLUTCH GM41 LIGHTWEIGHT WIRELESS」の仕様や外観といった概要を理解したところで、ここからは気になる使用感に切り込んでいこう。前回レビューした有線モデルに続き、店頭で日々多くのゲーミングデバイスに触れるベテラン店員にリポートを依頼。実際に使用してもらい、使い心地について分析してもらった。なお、有線モデルの使用感については、こちらの詳細レビューを参照のこと。
パソコンSHOPアークでゲーミングマウスを語らせたら右に出る者はいない磯田さん。前回の有線モデルに続き、ワイヤレスモデルの使用感を語ってもらった |
最大のアップデートは言わずもがなワイヤレス化したことで、その完成度は極めて高いという印象です。実際にタクティカルFPSの「VALORANT」で試してみたところ、遅延を感じることはなく操作をダイレクトに反映してくれていました。コンマ数秒の遅れも許されないシビアな銃撃戦が繰り広げられるゲームなのですが、普段と変わらないパフォーマンスが発揮できた点はさすが。コアとなる無線技術がしっかりコストをかけて開発されたことが分かります。
ワイヤレス化によるデメリットはなし。遅延もなく有線モデルと同様にゲームプレイに没頭できた |
また、ワイヤレス化によって重量が9g増加しているわけですが、もとよりグリップの良いマウスだったこともあり、重くなったという印象はあまりありません。そもそも他社製でも有線マウスを無線化した場合は、たいてい同じくらい重量が増加するもの。しかしちゃんと中央部に重心が設定されていることもあり、マウスを振った際も違和感を感じさせません。本来はバッテリーを搭載すると重心のバランスをとるのが難しくなるわけですが、よく作り込まれていますね。
そしてセンサーが「PAW3370」にアップグレードされた点もポイント。一般的に有線では高性能かつ素性の良い「PWM3389」(または「PWM3360」)を搭載しながら、無線版では性能は劣るものの省電力な「PWM3335」を採用する・・・というようなパターンが多いんです。
良質なグリップ感はそのまま、振り回した際も重量増による違和感を感じなかったという |
ところが「CLUTCH GM41 LIGHTWEIGHT WIRELESS」の場合、さらに高性能なセンサーに変更されています。しかも「PAW3370」は有線マウス向けとされるセンサーながら、バッテリー駆動時間が最大80時間と圧倒的に長い。たいていは省電力センサーを搭載しつつ最大60時間駆動程度なので、これは単純にすごいことです。
あと充電周りでは、充電ドックが付属する点がとても便利。この価格帯ではUSBケーブルを挿して充電するのが一般的ですが、これが結構面倒なんですよ。それをすぐ手元のドックに置くだけで充電できるわけですから、うっかりバッテリー切れになる心配もありません。
センサーの周囲に追加されたソールがいい仕事をしている。充電ドックが付属する点も便利この上なし |
それとやや地味なところでは、センサー周りにソールが追加された点が好印象。中間素材の柔らかいマウスパッドで使用した場合でも、センサーとマウスパッド間の距離が常に一定に保たれるので、トラッキングが安定するんです。ユーザーごとに使用環境はそれぞれ異なるわけですが、そうした環境に左右されにくい点はメリットですね。
こんな具合で完成度は高め、しかもこれで税込1万円程度という価格は、ハイスペックなワイヤレスマウスとしては安い。充電ドックが付いてくるなどコストパフォーマンスが高く、それでいてただ安いだけではない良好な使い勝手。初めてワイヤレスのゲーミングマウスを使う人はもちろん、現状のマウスに不満をもつすべてのユーザーにオススメしたいモデルです。