エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1025
2021.07.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
MSI「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」 市場想定売価税込82,500円(2021年7月2日発売) 製品情報(MSI) |
MSIによって「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」と名付けられた、特別なマザーボードが7月2日に発売された。国内向けの初回出荷は、わずかに60台。プラチナカラーのヒートシンクを身にまとい、随所に24金の金箔をあしらったゴージャスな一枚だ。その名からお察しの通りIntel Z590マザーボードの人気モデル「MEG Z590 ACE」がベースになった製品だが、豪華なマテリアルを贅沢に使った結果、価格は8万円オーバーのプレミアム水準に跳ね上がった。
日本上陸前の5月末に“チラ見せ”されたのが「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」との初遭遇。確かに基本デザインは「MEG Z590 ACE」だが、その豪華さからまったく違う印象を受けた |
ここまで装飾にこだわったマザーボードは過去にも記憶にないが、これはMSIの35周年を記念して作られたという特別なモデル。関係者いわく「どのメーカーも手がけたことがない本物の金箔を使ったマザーボードを作るというチャレンジを通して、ブランド価値を高めハイエンドなイメージを確立させたい」という思惑があったのだとか。そしてその野望がそのまま形になり、かつてなくピカピカでゴージャスなマザーボードが出来上がったというわけだ。
なお最初に触れておくが、実のところ「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」の基本仕様は「MEG Z590 ACE」と変わらない。装いが劇的にアップグレードされたことを除けば、“マザーボードとしての機能”は同等。グローバル市場でMSIマザーボードトップの人気を誇るバランスのとれたハイエンドモデルとして、記念すべき「GOLD EDITION」のベースに選ばれることになった。
大ぶりなヒートシンクはプラチナカラーに塗られ、要所を金箔で飾った特別デザイン。背面にはシルバーのメタルプレートが装着されている |
さて、ここで「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」の基本仕様をチェックしておこう。「MEG Z590 ACE」の仕様をおさらいするような格好だが、あらためて確認すると、極めて堅実かつ高機能なマザーボードであることが分かる。
電源回路は「90A Smart Power Stage」による合計19フェーズ構成で、基板には2オンス銅箔層を備えたサーバーグレードの8層PCBが採用されている。PCI-Express4.0対応を含む4基のM.2スロットには、いずれも専用ヒートシンクの「M.2 Shield Frozr」を装備。装甲仕様の拡張スロットとメモリスロットを備え、オーディオはRealtekの最新ICとESS製DACを組合わせた「Audio Boost 5 HD」を搭載する。
また、ネットワークは2.5ギガビットLANとWi-Fi 6Eをサポート。帯域幅40GbpsのThunderbolt 4を備えるなど、充実したインターフェイスを搭載している点も嬉しい。
パッケージの基本デザインは「MEG Z590 ACE」と同じながら、まったく異なるカラーに刷新。右下にレイアウトされた、特別仕様のヒートシンクがよく目立つ |
背面にはマザーボードの全体イメージと基本スペックを記載。2層構造の内部には、各種ケーブルや組立用ドライバー、ステッカーなどが同梱されている |