エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1025
2021.07.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」は、余裕のフェーズ数や大規模な冷却機構を備え、オーバークロック時にも潤沢な電力を供給できる堅牢な電源回路が搭載されている。今回の検証では、定格に加えオーバークロックを施した際のパフォーマンスもチェック。どのようにスコアや挙動が変化するのかを見ていこう。
UEFIで電圧を1.48Vに調整し、全コアを5.2GHzで動作させる。ベンチマーク中も動作は安定していた |
お手軽なオーバークロックながら、動作クロックは全コア5.2GHzまで上昇。定格のシングルスレッド時とほぼ同等のクロックに全コアの動作が引き上げられた。
そのままCINEBENCH系ベンチマークの結果を見ていくと、シングルコアテストこそあまり変わらないものの、マルチコアテストでは目に見えてスコアが向上。「CINEBENCH R15」で6%、「CINEBENCH R20」では9%、所要時間が長くメニーコアに最適化された「CINEBENCH R23」では約18%までパフォーマンスがアップしていた。
それほど労せずパフォーマンスが上げられたものの、その際のシステムの挙動はどうだろうか。まず大がかりなヒートシンクで冷却されているMOSFET温度を見ていくと、定格動作とオーバークロック時でそれほど大きな違いは出ていない。最も大きな差が出た「CINEBENCH R23」動作時でも8℃程度であり、総じて60℃未満に抑え込めているのは優秀。「MEG Z590 ACE GOLD EDITION」の電源ヒートシンクは、見た目そのままの頼もしさを持っているようだ。
その一方で、消費電力は軒並み160W以上上昇するなど、必ずしも無視できない結果に。電源ユニットのアップグレードを検討するほどではないかもしれないが、常用はあまりエコではない。シチュエーションに応じて定格に切り替えて運用した方がよさそうだ。