エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1026
2021.07.23 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
評価サンプルには、AMD Radeon RX 6800が搭載されていた。執筆時現在(2021年7月)のカスタマイズ項目を確認すると、標準装備のNVIDIA GeForce GTX 1650から上位機種ではGeForce RTX 3090やAMD Radeon RX 6900 XTまで、合計12種類のバリエーションから選択できるようになっている。また選択画面には「最新の3Dゲームはもちろん、画像編集やHDビデオの編集にも最適なグラフィックスカードをお選び頂けます」と説明が記され、リンク先にはグラフィックスカードのパフォーマンスがひと目で分かる性能比較図も掲載されている。
基本はワークステーションの体だが、構成を変える事で、ハイエンドゲーミングPCに性格を変えることもできる。選択肢が豊富である意味は、グラフィックスカードの搭載スペースに余裕がある事をも意味する。2スロット占有モデルはもとより、3スロット占有モデルも搭載が可能。クリアランスの実測値でも長さ最大350mm程度までなら問題なく搭載ができるだろう。
奥行き447mmのボディに、約350mmのグラフィックスカード有効スペースを確保 |
ボトムカバーまでの距離も十分で、VGAクーラーの吸気を妨げる要素は見当たらない |
ボトムカバー内に収められるボトムマウントの電源ユニットは、G-GEAR電源「CSE850S GGP」(850W/80PLUS GOLD)に換装されていた。カスタマイズ項目には8種類が用意され、中でもG-GEAR電源ユニットは低電圧動作回路搭載のツクモオリジナル品。2021年5月にリリースされ、単体でも販売が行われている。製品の詳細についてはリリース記事に詳しいので割愛するが、日本メーカー製105℃電解コンデンサを使用した静音志向で、必要なコネクタのみを接続するフルモジュラー式が採用されている。
なお「CSE850S GGP」の外形寸法は幅150mm、奥行き140mm、高さ86mm。隣接するシャドウベイユニットまでの距離は約240mm確保できているため、計算上でも約100mmほどの余裕を残して搭載できている事になる。
「EX-623T-A4」に進化した事で、トップパネルにラジエターが搭載できるようになった。このメリットを生かさない手はないだろう。標準構成では空冷CPUクーラー(AMD Wraith Prism クーラー)ながら、カスタマイズにより、Fractal Designの240mmサイズオールインワン型水冷ユニットが選択可能。評価サンプルにも実装されていた。
120mmファンを2基搭載し、ラジエターを外排気で冷却。トップパネルに設けられた通気孔より、常時外部へ排出する。自作PCの世界でも多くのユーザーが選択するように、ワークステーション向けの「WA7A-D211/XT」には、限りなくマストな選択と言えるだろう。冷却面の強化はオーダー時より是非検討してほしい。