エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1029
2021.07.28 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
実際に数えてみたことはないが、国内自作PC市場には年間数多くのPCケースがリリースされている。エルミタでは日本で発売されない海外流通品もニュースとして取り上げるため、自ずとそれ以上の数に目を通す事になる。さすがに全ては覚えきれず、中には数週間前にリリースされた製品でも、スッポリ記憶から無くなっている事は珍しくない。もちろん筆者の能力(脳力)的な問題はあれど、多くは製品側のせいではないかと思っている。特徴がなければ興味がわかないし、以前どこかで見たようなデザインなら、その記憶との置き換えや新たに追加される確率は低い。
正直に言うと「MasterBox 540」はそんなPCケースのひとつで、もの凄く記憶にあるワケではなく、かといって記憶から完全に消えているワケでもない。ただひとつ「自動車照明のデザインに着想を得た」というイルミネーション機能が最大のアピールポイントである事はかすかに覚えがある程度だ。Cooler Masterには誠に恐縮だが、怪しげな記憶のもと、担当者のオススメにより本稿はスタートする。
Cooler Master「MasterBox 540」(型番:MB540-KGNN-S00) 市場想定売価税込16,800円(2021年6月18日発売) 製品情報(Cooler Master) |
さらりと資料に目を通した程度で検証を開始するとあって、まずはスペック表から「MasterBox 540」の概要を”一緒に”把握していきたい。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITXとなり、最大サイズ304.8×271.87mmまでの制約付きでE-ATXまでが搭載可能。ポジションはミドルタワーPCケースだろう。
製品資料の図説ではATX規格が最大表記ながら、スペック表には制限付きでE-ATXまでをサポート。近頃横幅を生かし、このような表記になる製品が増えた |
主素材はスチールで、副素材にプラスチック、さらに左サイドパネルには強化ガラスが採用されている。外形寸法は幅208.6mm、奥行き488.3mm、高さ498mmで、筆者が勝手に中型ミドルタワーPCケースの目安としている”奥行きおよび高さが共に500mm以下”に収められている。
なおパッケージサイズは幅290mm、奥行き558mm、高さ584mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は9.03kg。店頭持ち帰りは可能なレベルとあって、通販も便利だが、ぜひ販売店に足を運んで実際にたくさんのPCパーツに触れて欲しい。