エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1032
2021.08.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは内蔵グラフィックスの性能を中心に確認していこう。まずはAPIにDirect X12を使用する、定番3Dベンチマーク「Time Spy」のパフォーマンスをチェックしていく。なおプリセットは内蔵グラフィックスということを考慮して「Time Spy」を選択した。
まずRyzen 7 5700GとRyzen 7 PRO 4750Gを比較すると、CPU scoreはRyzen 7 5700Gが約9%高いスコア。ただし、Graphics scoreや総合スコアについては、GPUクロックが100MHz高いRyzen 7 PRO 4750Gがほぼクロック分となる約4%上回る。そしてGPUクロックが同じRyzen 5 5600GとRyzen 5 PRO 4650Gでは、Ryzen 5 5600GがGraphics scoreで約4%、CPU scoreでは約14%上回り、総合スコアでも約5%高いスコアを記録した。
なお第11世代Intel Coreプロセッサの内蔵グラフィックス機能であるIntel UHD Graphics 750との比較では、約2倍のパフォーマンスを叩き出しており、デスクトップCPUの内蔵グラフィックスとしては、やはり現行最高峰の性能を発揮する。
続いてAPIにDirectX 11を使用する重量級テスト「Fire Strike」のスコアを確認しておこう。こちらも内蔵グラフィックスということを考慮してプリセットは「Fire Strike」のみ選択している。
スコアの傾向は「Time Spy」と同じだが、Ryzen 7 5700GとRyzen 7 PRO 4750Gの差は、Graphics score、総合スコアとも1%未満に留まり、ほぼ誤差の範囲。またCPU性能が重要になるPhysics scoreはRyzen 5 5600GがRyzen 7 PRO 4750Gとほぼ同等のスコアを記録するなど、CPU性能についてはRyzen 5000Gシリーズが大きくスコアを伸ばしている。
APIに「Vulkan」を使用するクロスプラットフォーム対応の中量級テスト「Wild Life」のスコアも確認しておこう。
こちらはGPU性能がそのまま影響するようで、GPUクロックが高いRyzen 7 PRO 4750Gがトップを獲得。続いて、Ryzen 7 5700G、Ryzen 5 5600G、Ryzen 5 PRO 4650Gが並ぶ順当な結果になった。
「3DMark」のラストは、APIにDirect X12を使用する軽量級のベンチマーク「Night Raid」のパフォーマンスをチェックしていこう
Ryzen 7 5700GとRyzen 7 PRO 4750Gを比較すると、CPU scoreは「Zen 3」アーキテクチャを採用するRyzen 7 5700Gが、Graphics scoreはGPUクロックが高いRyzen 7 PRO 4750Gが優勢になるこれまで通りのスコア。またRyzen 5 5600GとRyzen 5 PRO 4650Gを比較すると、CPU score、Graphics scoreともRyzen 5 5600Gが上回り、同クロック、同コア数であればRyzen 5000GシリーズのGPUのほうが高性能なようだ。