エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1033
2021.08.06 更新
文:撮影:松枝 清顕(解説)/ 検証セッション:池西 樹
一旦冷却ファンを取り外し、ヒートシンクのみをチェックしてみよう。ホワイトに塗られたアルミニウム製放熱フィンは、計56枚で構成される。ヒートシンク全体の厚さは48mmのナロータイプで、幅は冷却ファンサイズに合わせて142mm。受熱ベースから最上部までは164mmとなり、導入を検討する際にはPCケースの有効スペースをよく確認しておこう。
ヒートシンク中央に配線されているのが、トップ部内蔵のアドレサブルRGB LED用のケーブル。このように眺めると見映えはあまりよくないが、冷却ファン(吸気側)を装着してしまうと、その存在はまったく気にならない。
全身白ずくめの本体は、受熱ベースプレートやヒートパイプにも及ぶ徹底ぶり。塗装のムラや素材が露出している箇所は見当たらず、非常に丁寧な仕上がりが印象的。ホワイトカラーがお好みのユーザーなら、誰もが納得する出来映えと言えよう。肝心な冷却性能とはかけ離れるが、さらに細部をチェックしていこう。
「AS500」ではニッケルメッキ処理が施されていた受熱ベースプレートは、CPU接触面をのぞきホワイト色で塗装。なおトップ部中央でネジ留めされたスプリング付きのブリッジは、出荷時より装着済み。ソケットを問わず、本体の固定にはこのリテンションを使用する事になる。なお受熱ベースプレートのサイズは、実測で縦43mm、横42mmだった。
φ6mmヒートパイプは計5本で構成。これを2枚の受熱ベースプレートがサンドイッチする格好で、厚さは約15mmにおよぶ。ヒートパイプはCPUの熱を放熱フィンに移動させる重要な役割を担っている。受熱ベースプレートに接触していればいいというモノでは無く、密着率が冷却能力を大きく左右する。目に見えない場所だけに、結果は冷却性能テストにおける数値で判断するしかない。