エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1035
2021.08.08 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi/撮影:pepe
いよいよ「AORUS FV43U」を実際に動作させ、ハイエンドのゲーミングPC環境におけるリフレッシュレート比較やPS5で4K/120Hzの映像入力が可能なのかチェックしていきたい。システムにはIntel Core i7-9700K、 DDR4-3200MHz 16GB(8GBx2)、GeForce RTX 3090を搭載するGIGABYTEのゲーミングデスクトップPCを使用している。
GeForce RTX 3090にカスタマイズされた「AORUS」ブランドのPCを用意。CPUは第9世代の「Core i7-9700K」だがスペックに申し分はない |
初めに「AORUS FV43U」の映り具合を確認していこう。液晶パネルは量子ドットVA方式を採用し、コントラスト比は4,000:1と高めのため、黒をくっきり表示でき明暗を際立たせて表示できる。色再現性が高く水平垂直ともに178°と広い視野角でIPSパネルと遜色がない印象だ。
スタンドを含めたサイズは、幅967.2mm、高さ638.1mm、奥行き251.31mm。従来使っていた24型や27型の液晶ディスプレイの代わりに設置するなら、事前のスペースチェックは必須。キーボードを手前に置けばわかるが、従来のようにPCデスクに置いてゲームをするというスタイルは画面のサイズを考えるとかなり厳しいことが分かる。
一般的に最適な視聴距離の目安とされるのは「画面の高さの約3倍」と言われている。「AORUS FV43U」の場合であれば約1.8mほどになるため、部屋の広さを気にするほどではないが、それなりの距離は確保する必要がある。ちなみに、実際に試したところ、ゲームプレイ時は約1m、動画視聴なら約1.5m~2mほどがちょうどいいように感じた。
スピーカーは背面に12Wx2を標準搭載し、ディスプレイ全体から音が聞こえるようなフィーリング。独自のサウンド強化技術によりスタンダード、VS、FPS、映画(動画)、ライブコンサート(音楽)と5つのプリセットが用意されている。
打撃音が際立つ印象のVSモード | 銃撃音や爆発、足音などが聞こえやすいFPSモード |
映画(動画)モード | ライブコンサート(音楽)モード |
デスクトップアプリとしてマウスやキーボードでOSDを操作可能な「OSD SIDEKICK」は、付属のUSB(USB3.0 Type-B)ケーブルを接続すれば使用できる。
その他、ゲーミング機能として、CPUやGPUの動作クロック、温度、使用率などをオーバーレイ表示可能な「ダッシュボード」、白飛びを抑えつつ暗部の視認性を高める「ブラックイコライザー」、異なる入力信号を同時に表示可能な「PIP/PBP」、練習用のクロスヘアを画面中央に表示させる「クロスヘア」、モーションブラーを軽減することでシャープかつクリアな画質へ補正する「エイムスタビライザー」などの機能が搭載されている。
FPSでは重要なエイム能力を強化できる「エイムスタビライザー・シンク」 | 実際のゲームでも役立つ暗部の輝度を補正して視認性を高める「ブラックイコライザー」 |
実況やストリーミング用途に最適な「PIP/PBP」 | ゲームやアプリに影響を与えることなくオーバーレイ可能な「ダッシュボード」 |
「AORUS FV43U」は、2台のPCを1組のキーボードとマウスで操作できるKVM機能を備えている。画面サイズの大きさを活かし、別のPCを「PIP/PBP」機能を利用しながら使うことも可能だ。例えば仕事で使っているノートPCの映像を大画面に出力して作業するといったこともできる。最新のスマートフォンやタブレットといったType-Cデバイスの接続にも対応。「AORUS FV43U」を中心にスマートなマルチタスク、マルチデバイス環境を構築できる。
詳しい使い方は、以前の撮って出しレビューで取り上げた「M27Q Gaming Monitor」の動画で解説しているので、気になる人は参照していただきたい。