エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1037
2021.08.12 更新
文:藤田 忠/撮影:編集部・松枝 清顕
12+2フェーズの電源回路は、大型のヒートシンクでしっかりと冷却するようになっている |
製品の概要を把握したあとは、「Z570S UD」の詳細を画像で確認していこう。多スレッド、高クロックCPUの安定した動作に大事な電源回路には、ハイサイド/ローサイドMOSFETとドライバICを1パッケージに集積した、50A対応DrMOSやプレミアムチョーク、コンデンサで構成された12+2フェーズを搭載している。
また、そんな電源回路を冷却するヒートシンクもトピックで、リアインターフェースカバー部に大きく迫り出すことで、放熱面積を稼ぎ、放熱性を高めている。高負荷がかかるゲーミング向けマザーボードの「AORUS」シリーズにも採用されている、冷却性に優れた設計だ。
2つのブロックで構成された冷却ヒートシンクを外した状態 |
50A対応のDrMOSなどを使用した12+1フェーズ電源回路を搭載している | マザーボードトップ側の電源回路。+2フェーズ(VSOC MOS)側のMOSFETにはOn Semiconductor製「4C10N」(ハイサイド)と「4C06N」(ローサイド)が採用されていた |
50Aに対応するVishay製DrMOSの「SIC654A」を搭載 | リア側電源回路。DrMOS「SIC654A」やプレミアムチョーク、コンデンサで構成されている |
EPS12V電源コネクタは8pin仕様。Ryzenシリーズを定格で使用する分には問題ないだろう | 主電源コネクタとなるATX 24pin |
トップ側ヒートシンク。側面はフィン構造になっており、表面積を稼いでいる | 大きく迫り出す形状になっているリア側ヒートシンク。フィンや表面の凹凸で放熱効果を高めている |
AMD X570Sシリーズは、チップセットファンが省かれている |
GIGABYTEに限らず、AMD X570Sシリーズはあくまでも、AMD X570チップセットのバリエーションモデルで、チップセットファンが非搭載になっている。小口径ゆえに回転すると、ノイズがそれなりに気になることが多かったが、ファンを省くことで静音化とともにファンの故障によるPC不安定といった心配が無用になる。
AMD X570チップセットは、下位のAMD B550と異なり、チップセットでPCI-Express4.0をサポート。最大16レーンを利用できるので、PCI-Express4.0対応NVMe M.2 SSDを複数搭載することも可能になっているのがポイントだ。
Socket AM4プラットフォーム最上位チップセットとなるAMD X570 |
AMD X570チップセットはPCI-Express4.0をサポート。最大16レーンを利用できるので、複数のPCI-Express4.0対応NVMe M.2 SSDを搭載することができる | アルミニウム素材のチップセットヒートシンク。板状ではなく、裏面や側面の一部にスリットが入っているほか、表面を凹凸に加工することで表面積を稼ぎ、放熱性を高めている |