エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1038
2021.08.14 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
恐らく最も美しいFLUXではないだろうか。初代「DF600 FLUX」(2020年9月検証)を皮切りに、「DP502 FLUX」(2020年12月検証)、「P10 FLUX」(2021年1月検証)と、これまで性格の異なる歴代モデル全てを検証してきた。そして8月14日から国内市場で販売が開始された「DF700 FLUX」は初代同様、Antecとしては歴史ある「DF(Darkfleet)」シリーズに属し、モデル名からはエアフロー重視の性格である事が分かる。
評価サンプルの到着を待たずに入手した宣材画像を眺めると、イルミネーションが映える前面アクリル立体素材が特徴の「DF600 FLUX」とは異なる美しさがある。見映えこそ好みの問題だが、第3弾で終わるはずだった「FLUX」の4作目、「DF700 FLUX」は洗練されたデザインが印象的で、Antecファンの琴線に触れる1台になるのではないかと密かに感じている。
さらに人気の予感は市場想定売価で、ザックリながらアドレサブルRGB120mmファン3基+リアファン1基を標準装備したミドルタワーPCケースが税込11,480円(2021年8月現在)で購入できてしまう。「DF600 FLUX」よりも若干高いとは言え、これからご紹介する細部を見ていく内に、売価についてあまり触れないようにしている筆者が、敢えて触れる理由がお分かり頂けるだろう。今回の検証ポイントは、出来栄え点にとどまらないコストパフォーマンスにも注目してみたい。
Antec「DF700 FLUX」 市場想定売価税込11,480円(2021年8月14日発売) 製品情報(Antec / 株式会社リンクスインターナショナル) |
Antecが提唱する【F-LUX PLATFORM】 Darkfleetシリーズに属する新型PCケースに付けられた「FLUX」は、FlowとLuxuryを組み合わせた造語。エアフローレイアウトを最適化し、これまでに無いアプローチで、システム全体の冷却構造を見直した。 |
次に「DF700 FLUX」をスペック表から読み解く。外形寸法は幅220mm、奥行き467mm、高さ486mmとされ、エルミタ的に中~大型ミドルタワーPCケースの目安としている500mm以下(一辺)にいずれも収められている。なお重量は約7.4kgで、4mm厚強化ガラスを左サイドパネルに装着している割に軽量なイメージだ。
また対応フォームファクタは既存「FLUX」シリーズ同様、ATX、MicroATX、Mini-ITXで、最も標準的な設計である事が想像できる。
なお外装パッケージ(茶箱)サイズは、幅285mm、奥行き530mm、高さ532mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は約8.6kgとされる。あくまで個人的な感覚だが、ミドルタワーPCケースとしては標準的なサイズだけに、キャリーカート無しでも店頭持ち帰りは可能。キャリーカートがあればなお良しといったところだろう。ちなみに国内製品保証は2年間とされる。