エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1045
2021.08.29 更新
文:撮影・藤田 忠
「BR」シリーズの概要を把握したところで、フォトセッションに進んでいこう。ウォーターブロックの100mm径のUMAファンや、ウォーターチューブに装備されたポンプユニットといった従来のオールインワン型水冷ユニットとは異なる点も多い「BR」シリーズ。360mmサイズラジエターを採用する「BR36」を使って、特徴をチェックしていこう。
最大の特徴となるのが、電源回路やメモリスロット、M.2スロットなど、エアフローが必要なマザーボード上部領域(Upper Motherboard Area)を冷却するUMAファンだ。100mm径と大型で、水冷システムの弱点となるCPUソケット周りにしっかりと風を送れるようになっている。ファンは、回転数400~2,500rpm±10%のPWM制御になっている。
「BR」シリーズはウォーターブロックの上部に、100mm径のUMAファンを装備 | UMAファンのファンブレードは3枚、最大回転数は2,500rpmに達する |
CPUコアと接する受熱ベースプレートは銅製で大きめになっている | UMAファンの下には、アドレサブルRGB LEDユニットを備え、乳白色カバーで覆われている |
UMAファン+アドレサブルRGB LEDユニットで、ウォーターブロックの全高は75mm | UMAファンの電力供給や、アドレサブルRGB LEDの制御は専用コネクタで1本化されている |
「BR」シリーズは、従来のオールインワン型水冷ユニットと異なり、ウォーターチューブにポンプを搭載している。ポンプの回転数は最大5,200rpm±10%と高速で、電力供給には3pinファンコネクタを採用している。
なお、ポンプをウォーターブロックに内蔵しないことで、ポンプの動作熱がCPUの冷却に影響を与えないというメリットも生まれる。
ポンプはラジエターに近いチューブに取り付けられている | 電力供給は独立しており、3pinファンコネクタを採用する。DC制御で回転数を制御できる |
冷却性能に影響するラジエターの厚みは、オールインワン型水冷ユニットの標準サイズとなる27mm厚で、120mmファン×3基を搭載するBR36は、奥行き397mm、幅120mmになっている。
アルミニウム外装の360mmサイズラジエター | ラジエター厚は、標準的な27mm厚 |
ウォーターブロックとチューブの固定部。可動範囲は広く、余裕がある |
ナイロンスリーブで覆われたウォーターチューブ。長さは450mmで、フルタワー型ケースにも対応できるだろう |
ラジエターファンには120mm径の「Luna AL120」を採用。軸部に内蔵されたアドレサブルRGB LEDユニットと、白い半透明のファンブレードで、ファン全体が光るようなLEDイルミネーションを楽しめる。ファンの回転数は400~1,800rpm±10%で、PWM制御に対応。最大風量が82.96CFMで、最大風圧は2.31mm/H2O、最大騒音値は35.5dBAになっている。
120mm径ファンの「Luna AL120」を採用 | 軸受はスリーブベアリングで、軸部にはアドレサブルRGB LEDユニットを内蔵。白い半透明ファンブレードで軸部の光りを拡散する |
ファンからは、4pin PWMコネクタとアドレサブルRGB LED制御用の専用コネクタが出ている |