エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1051
2021.09.10 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは定番のレンダリングベンチマーク「CINEBENCH」系のテストにて、CPUの純粋なパフォーマンスを見ていこう。
いずれのテストでもデータベースとの比較で高いスコアをマークしており、オーバークロックの効果はしっかりと表れている。特にマルチコア性能は、上位モデルのCore i9-11900Kに匹敵するパフォーマンスだ。シングルコア性能もトップクラスであり、ゲーム関連のタスクでも十分なパワーを発揮してくれそうだ。
ストレージには、Phison E18コントローラと3D TLEC NANDを採用する、MSI初のSSD製品である「SPATIUM M480」シリーズを組み込む |
続いては、「MAVERIK」にストレージを組み込む際の第1候補になるであろうM.2スロットにSSDを搭載。そのパフォーマンスをチェックしていこう。SSDにはPCI-Express4.0対応の「SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2 1TB」を採用、専用ヒートシンクの「M.2 Shield FROZR」を装着することで、どこまで性能を引き出せるだろうか。
なお検証にあたっては、「CrystalDiskMark 8.0.4」のデータサイズを64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実施。その際の転送速度と温度の推移を「HWiNFO」を使用して計測した。
「SPATIUM M480 PCIe 4.0 NVMe M.2 1TB」の公称スペックは、シーケンシャル読込最大7,000MB/sec、同書込最大5,500MB/sec、ランダム読込最大350,000 IOPS、同書込最大700,000 IOPSというもの。ベンチマーク結果ではほぼスペック通りの性能が出せており、運用にまったく問題がないことが分かる。
さらに詳しくベンチマーク中の挙動を見ていくと、書込時にややグラフに乱れがあるものの、コントローラの温度は常に60℃未満。「M.2 Shield FROZR」には、SSDの性能低下を最小限に抑えられるだけの十分な冷却効果があるようだ。
続いては3Dベンチマークテストの大定番である「3DMark」を実行、GeForce RTX 3060を搭載する「MAVERIK」の3D性能を見ていこう。テストはDirectX 12に対応する「Time Spy」およびDirect X11対応テストの「Fire Strike」の両方を動作させている。
最初はDirectX 12対応の「Time Spy」から。ちなみにGeForce RTX 3060はフルHD解像度がターゲットのGPUのため、そもそもWQHD解像度の無印テストと4K解像度の「Time Spy Extreme」は、いずれも想定するプレイ環境よりヘビーなテストと言える。
しかし無印テストでは9,000ポイントに迫るスコアをマーク、Graphics test 1のフレームレートも60fps近くとだいぶ健闘していた。さすがに4K環境は難しいものの、WQHD解像度であれば画質設定次第で十分プレイが可能だろう。
続いて「Fire Strike」でDirect X11環境におけるパフォーマンスを見ていこう。やはりフルHDをターゲットにするGPUだけに、フルHD解像度の無印テストは20,000ポイントオーバーの良好な結果。Graphics test 1のフレームレートも100fpsを超えており、快適なプレイが可能であることは疑いない。
WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」でも、テスト中のフレームレートは50fps以上と健闘。プレイするタイトルや設定の調整次第では、WQHDゲーミングも十分に現実的だ。