エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1056
2021.09.21 更新
文:撮影・松枝 清顕(解説)/ 検証セッション・池西 樹
空冷では冷却し切ることが難しい、Core i9-11900Kの「Adaptive Boost」に対しても有効な冷却性能を発揮した「Lumen S36 RGB」。続いて、現行のメインストリーム向けでは最高峰の性能を備えるRyzen 9 5950Xでも検証を進めていこう。ストレステストはCore i9-11900Kと同じ「OCCT 9.0.5:CPU:データセット大」と「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を使用し、マザーボードのファンコントロール機能はデフォルトのままにしている。
16コア/32スレッドのRyzen 9 5950X。CCXを2基内蔵し熱が分散するため、熱処理的なハードルはそれほど高くない |
「OCCT 9.0.5」は57℃前後、「CINEBENCH R23」は63~66℃で概ね安定したグラフ。突発的に温度が上がるスパイク値も70℃で頭打ちとなり、16コア/32スレッドをフルに活用するマルチスレッド処理中でも発熱を完全に抑え込むことができている。
さらに動作クロックは「CINEBENCH R23」で約3.95GHz~4.00GHz、「OCCT 9.0.5」では定格から1.2GHzアップの4.60GHzを常に維持しており、優れた冷却性能によりブースト機能も十分に働いているようだ。
ファン回転数は「OCCT 9.0.5」が1,600rpm前後、「CINEBENCH R23」が1,700rpm前後で、若干だが余力が残されている。またCPUの温度がかなり低く維持できていることから、ファンの回転数はさらに絞っても問題ないだろう。なおノイズレベルはいずれも40dBAを超えることはなく、マザーボードのファンコントロール機能を標準設定のままで運用した場合でも静音性はしっかりと確保されていた。