エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1059
2021.09.30 更新
文:撮影・松枝 清顕(解説)/ 検証セッション・池西 樹
2018年9月よりドイツのPCパーツメーカー「be quiet!」の国内販売代理店を務めているオウルテック。今さら説明するまでもなく、同社のCPUクーラーは世界的に著名で、多くの自作派に愛用されている。オウルテックの製品サイト「CPUクーラー一覧」を見ると種類は豊富で、空冷も水冷も多くの選択肢が用意されている事が分かる。そんな一覧の中に若干埋もれ気味に掲載されているのが、今回取り上げる「Silent Cooler OWL-SC200」だ。
Silent Cooler OWL-SC200 市場想定売価税込4,280円(2021年8月25日発売) 製品情報(株式会社オウルテック) |
ちなみにオウルテックは、神奈川県海老名市に本社を置く国内PCパーツメーカー。創立は1992年3月というから間もなく30年を迎える事になる。自作歴の長い読者ならLian LiからのOEMで「OWL」型番のアルミニウム製PCケースや、フルタワー「黒鉄」(型番:OWL-PC720(B))等を思い浮かべるだろう。またはMITSUMIの3.5インチFDD「D353」をはじめ、山洋電気の汎用ファンやSeasonicの電源ユニットもオウルテック経由である事を忘れてはいけない。
そして近頃ではスマートフォンアクセサリや車内用カーアクセサリなどにも注力。PC関連に軸足を置きながら、取り扱いジャンルを増やしている。近年数は減っているものの、オウルテックは自社ブランドのPCパーツも手掛けるPC関連や周辺機器等の国内総合商社であり、発売されたばかりの「Silent Cooler OWL-SC200」もそのひとつだ。なおオウルテックブランドのCPUクーラーと言えば、2019年5月に発売された「斬」(型番:OWL-CPUC01)と「風雅」(型番:OWL-CPUC02)以来、2年3ヶ月振りという事になる。
前置きはここまでにして、まずはスペック表から「Silent Cooler OWL-SC200」の概要を見ていこう。対応ソケットはIntel LGA 1156/1155/1151/1150/1200、AMD Socket AM4で、最新プラットフォーム向けに割り切られている。特にAMDはSocket AM4のみである事を覚えておこう。
外形寸法は幅130mm、奥行き75mmで、高さは159mm。大型CPUクーラーの目安となる160mm以下にはギリギリで抑えられているため、多くのミドルタワーPCケースに収める事ができるだろう。
CPUクーラーのタイプはサイドフロー型で、放熱フィンはいわゆるナロータイプ。さらに搭載される冷却ファンは120mmと140mmの中間である130mm径とされ、ここが最大のポイントと言えるかもしれない。なおTDPは200Wであることから製品型番の「OWL-SC200」は、[S]ilent [C]oolerの、TDP[200]Wをそれぞれ繋げたのではないだろうか。
自社ブランドのオリジナル製品だけに、パッケージも国内デザイン。クールで清潔感のあるホワイトベースで、サイズは実測で幅約160mm、奥行き約120mm、高さ約205mmだった |