エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1064
2021.10.20 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは「CST1250 TGP」とともにシステムを構築し、各種ストレステストやベンチマークテストによる負荷をかけ、その信頼性を検証していきたい。検証に際しては、CPUに12コア/24スレッドの「Ryzen 9 5900X」(3.70GHz/最大4.80GHz/キャッシュ6+64MB/TDP105W)、グラフィックスカードにはMSIのRadeon RX 6900 XT搭載モデル「Radeon RX 6900 XT GAMING X TRIO 16G」を組み合わせた環境を用意。ハイエンド環境にて実際の動作に近い現実的な負荷を再現、その際の挙動を確かめてみることにした。
最大24スレッドのメニーコアCPUであるRyzen 9 5900Xを搭載。高負荷時は最大4.8GHz程度までクロックが上昇していた |
グラフィックスカードは、MSIのRadeon RX 6900 XT搭載カード「Radeon RX 6900 XT GAMING X TRIO 16G」。ブースト時に最大2,340MHzで動作するOCモデルで、TDPは300Wとされる |
独自の3連ファンクーラー「TRI FROZR 2」を装備した高冷却仕様のため、フルロード時の動作クロックは最大2,550MHzまで上昇していた |
「CST1250 TGP」の検証を進めるにあたり、電圧変動を視覚的に把握できるモニタリングソフトの「AIDA64 Extreme Edition」を使用している。まず最初の検証としては、ソフトウェアに搭載されているストレステスト「System Stability Test」を実行し、その挙動をチェックしてみよう。すべてのチェックボックスを埋めて最大限の負荷がかかるように設定、30分間連続で動作させている。
なお、テスト中の消費電力は最大553W。電源ユニットはシステム負荷50%で最大効率を発揮するところ、今回のテストでは44%程度の負荷に収まっていた。
CPUやグラフィックスカードといったシステムの主要な動作に用いられる+12Vの数値を中心にテスト結果を見ていくと、グラフ波形が驚くほど凪いでいる。フルロード時は常に12.144Vを維持しており、全体の電圧変動幅も1%未満。本来は多少なりと変動が見られるのが当たり前だが、強力な負荷がかかってもびくともしない安定性には感心させられた。
+3.3Vと+5Vはわずかに定格値を割っているものの、それもほぼ誤差の範囲内。むしろ+12V同様に変動なく動作している点が好印象だった。