エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1068
2021.10.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:pepe
まずは3Dレンダリングベンチマークの定番「CINEBENCH」シリーズを使い、CPUのパフォーマンスを確認していこう。もともとRyzenが得意としているマルチコアテストはもちろん、Zen 3アーキテクチャで改善されたシングルコアテストの結果も期待したい。
「CINEBENCH R15」のシングルコアテストは263cbで、現行のCPUの中では最高クラス。シングルスレッド処理が重要になるゲームやオフィス関連のソフトではパフォーマンスに期待ができる。またマルチコアテストは、シングルコアの約9.3倍となる2,435cbをマーク。実コア数の8倍を大きく上回る結果で、「Simultaneous Multi-Threading」(SMT)機能によって無駄なくコアが使用されているようだ。
「CINEBENCH R20」のシングルコアテストも621ptsで、やはり現行のCPUの中では非常に高いスコア。マルチコアテストは、「CINEBENCH R15」よりやや倍率が下がるものの、それでもシングルコアテストの約8.9倍となる5,559ptsで、やはりSMTの効果は大きい。
メニーコアCPUへの最適化が進んでいる「CINEBENCH R23」の結果も確認しておこう。まずシングルコアテストは1,579ptsで、やはり現行のCPUの中では最高クラス。マルチスレッド性能よりもシングルスレッド性能を重視するならRyzen 7 5800Xは価格的にも良い選択肢になるだろう。またマルチコアテストについては「CINEBENCH R20」とほぼ同じ、シングルコアテストの約9.0倍となる14,320ptsをマーク。さすがにRyzen 9シリーズにはかなわないものの、ゲームをしながら動画の配信といった作業であればストレスなくこなすことができるだろう。
続いて3Dベンチマークテストの定番「3DMark」を使い、グラフィックス性能をチェックしていこう。テストは「Port Royal」「Time Spy」「Fire Strike」の3種類で、用意されているプリセットはすべて計測をしている。
レイトレーシング性能を図る「Port Royal」だがスコアは11,000ポイント超え。フレームレートも52.03fpsで、レイトレーシング機能を得意としているGeForce RTX 3080らしいスコア。シングルプレイはもちろん、マルチプレイでもレイトレーシング機能を有効にした状態でゲームを楽しむことができるだろう。
続いてAPIにDirectX 12を使用するラスタライズテスト「Time Spy」をチェックしていこう。WQHD解像度の「Time Spy」では、総合スコアが15,653ポイント、Graphics scoreが16,971ポイント。フレームレートはGraphics test 1が約110fps、より重いGraphics test 2でも約96fpsで、100Hzを超える高リフレッシュレート液晶ディスプレイも十分視野に入ってくる。
また4K解像度の「Time Spy Extreme」の総合スコアは7,795ポイント、Graphics scoreは8,510ポイント。フレームレートはそれぞれ54.10fpsと49.90fpsで、こちらも多少画質を調整すればマルチプレイでも快適にゲームをプレイすることができる。
APIにDirectX 11を使用するラスタライズテスト「Fire Strike」の総合スコアは34,079ポイント、Graphics scoreは42,000ポイントを超える圧巻の結果。フレームレートもGraphics test 2で160fps超え、Graphics test 1では200fpsを超え、フルHD解像度なら200Hzクラスの高速リフレッシュレートの液晶ディスプレイを用意したい。
またWQHD解像度の「Fire Strike Extreme」でもGraphics test 1なら110fps超え、4K解像度の「Fire Strike Ultra」でも60fpsに迫るスコアで、高画質・高解像度な環境でも快適にゲームを楽しむことができる。