エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1068
2021.10.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:pepe
ベンチマークテストが一段落したところで「arkhive Gaming Limited GL-A7G38R」の冷却性能をチェックしておこう。なおストレステストには「CINEBENCH R23」と「Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
CPU温度については「CINEBENCH R23」実行時が90℃、「Time Spy Extreme Stress Test」実行時が82℃と高く感じるかもしれないが、これはブースト機能によってCPUの性能を最大限に引き出しているため。360mmラジエターを採用するシステムでも同様の結果になることから気にする必要はない。
またGPUの温度はオリジナル3連ファンクーラーに加え、高エアフロー設計の「H510 Flow」を採用していることもあり、最高でも70℃で頭打ち。高負荷状態が長時間続くゲームプレイでも全く不安はない。
テストセッションのラストは、各種ベンチマークテスト(ゲームプレイ)中におけるシステム消費電力を確認していこう。
今回のテストで最も消費電力が高かったのは「Watch Dogs Legion」プレイ時の470W。標準構成で搭載する850W電源ユニットに対応する負荷は約55%で、最も電源効率のよいレベルに収まっている。さらにストレージなどを追加する場合でも電源ユニットのカスタマイズは必要ないだろう。
ここまでZen 3アーキテクチャを採用するRyzen 7 5800Xと、AmpereアーキテクチャのハイエンドモデルであるNVIDIA GeForce RTX 3080 LHR版を組み合わせた「arkhive Gaming Limited GL-A7G38R」の検証を進めてきた。非常に負荷の高いレイトレーシングや、WQHD、4K解像度での高リフレッシュレート環境も視野に入り、製品のコンセプトである“最新コンシューマゲーム機を超えるパフォーマンス”に偽りはなかった。
また比較的コンパクトながら高エアフローのPCケース「H510 Flow」を採用したことで、冷却面にも不安はない。さらにRyzenに最適化した高品質メモリの採用や、超高速なデュアルNVMe M.2 SSDなど、細部までこだわったパーツのチョイスは、PCパーツショップの老舗であるパソコンSHOPアークらしい配慮と言えるだろう。
追加ストレージにヒートシンクが標準装備されていないのは少々残念だが、気になる点はそのぐらい。最新コンシューマゲーム機よりも、さらに一段上の高解像度・高画質な環境でゲームを楽しみたいなら間違いなくオススメの1台だ。
協力:株式会社アーク(パソコンSHOPアーク)