エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1080
2021.12.02 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「Z690M AORUS ELITE DDR4」では、高負荷状態が長時間続くようなシーンでも安定動作ができるよう、電源回路のフェーズ数だけでなく放熱にもこだわって設計されている。そこでテストセッションのラストは高負荷時の電源回路の温度をチェックしていこう。ストレステストは「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を使い、定格と「Easy Tune」によるオーバークロックをした場合の2種類の温度をチェックしている。
定格時のサーモグラフィの結果 | 「Easy Tune」時のサーモグラフィの結果 |
今回はCPUソケット周りのエアフローがほとんどない水冷ユニットを使用しているが、定格時は最高49℃、消費電力が約100W増加する「Easy Tune」時でも61℃までしか上がらず、電源回路の冷却性能はとても優秀だ。より上位のCPUを使用した場合でも定格駆動であれば電源回路の冷却性能が不足することはないだろう。
今回は、Intel Z690チップセット搭載モデルでは最安クラスとなるゲーミングマザーボードGIGABYTE「Z690M AORUS ELITE DDR4」の検証を進めてきた。エントリークラスの製品ながら、合計15フェーズにおよぶ堅牢なダイレクト駆動電源回路とこだわりの冷却システムによって、ブースト状態を長時間維持することができる第12世代Intel Coreプロセッサの性能を十分に引き出すことができた。
また供給が安定していて、価格もこなれているDDR4メモリが使えるため、メモリの選択に困ることもない。さらにメモリクロックも「シールドメモリルーティング」設計を採用することで、最高5,333MHzまでのサポートが謳われており、パフォーマンス面でもDDR5モデルとの差はそれほど大きくないはずだ。
よりコンパクトなMini-ITXマザーボードも登場しているが、価格や拡張性ではMicroATXモデルのほうが有利。ミニタワーやスリムケースとの組み合わせなら「Z690M AORUS ELITE DDR4」がオススメだ |
そして、ATXやE-ATXフォームファクタが主流のIntel Z690チップセットマザーボードの中で、MicroATXフォームファクタに対応しているのも大きなトピック。第12世代Intel Coreプロセッサをベースに、ミニタワーやスリムケースを使いコンパクトなPCを組むなら、「Z690M AORUS ELITE DDR4」は唯一無二の存在となるだろう。
協力:日本ギガバイト株式会社