エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1081
2021.12.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
「Optix MPG321QRF-QD」のスペックや概要をつかんだところで、やはり気になるのが実際にゲームを試遊した際の見え方だろう。今回も「フォートナイト」や「Apex Legend」「Assetto Corsa」を使って映り具合を確認するとともに各種機能のチェックを進めていく。
ゲームを使った実動インプレッションでまず印象に残ったのは、32型という大画面ならではの迫力とRAPID IPSパネル採用による高速描画性能だ。解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)に比べて1.8倍の広い表示領域をもつWQHD(2,560×1,440ドット)で、32型というサイズにもマッチしていると感じた。高解像度を活かした複数のアプリケーション展開も見やすくて便利。最大リフレッシュレート175Hzの描画性能はコアなFPSゲーマーも満足するスペックだ。
ただし、4K解像度程ではないとはいえ、WQHD解像度で安定したリフレッシュレートを出すには相応のマシンスペックが要求される。GeForce RTX 3070クラスのハイエンドなゲームPCを用意する必要がある点は覚えておきたい。
「Optix MPG321QRF-QD」は、VESAのHDR規格であるDisplayHDR 600に準拠したディスプレイだ。黒つぶれや白飛びを抑え、メリハリの効いた映像として表現でき、もっとも明るい箇所と暗い箇所どちらの階調も犠牲にすることなくリアルな表現が可能。メリハリのある映像を体験できる。
ゲームによっては不自然な色合いになることも少なくないため、常にONにするかは好みが分れるところ。得意とするのは動画視聴のような自然な色彩に変えてくれるシーンという印象だ。必要に応じて使い分けるといいだろう。
実際のゲームで有効な機能として用意されているのが補正機能「ナイトビジョン」だ。暗闇や夜といった暗いシーンの映像を見やすく補正してくれるもので、ゲーム中に薄暗い場面で敵と遭遇した場合などに役立ってくれる。暗いところにあるアイテムを見逃した、隠れていた敵プレイヤーを発見できないといったイライラを解消してくれるわけだ。
機能は「オフ」と自動で効果を調整してくれる「A.I.」のほか、効果のレベルに応じて「通常」から「最も強い」の3段階が設定できる。「フォートナイト」や「Apex Legend」などバトロワ系なら「最も強い」、MMO RPGやアクションアドベンチャー系なら「A.I.」がオススメだ。
定番の画質プリセット機能も確認しておこう。「Optix MPG321QRF-QD」では、合計12種類におよぶ画質プリセットが用意されている。ユーザー自身で色味をカスタマイズできる「ユーザー」のほか、「FPS」「レーシング」「RTS」「RPG」といった特定ゲームジャンルを想定したもの、さらに「ムービー」「オフィス」「sRGB」「Adobe RGB」「Display P3」といった用途向け、ほかに「アンチブルー」や「ECO」といった具合だ。
「FPS」 | 「レーシング」 |
「ECO」 | 「アンチブルー」 |
ちなみに「FPS」「RPG」「ムービー」といったモードが用意されているものの、必ずしもゲームに合わせる必要はない。人によっては「Apex Legend」をプレイする際に輝度がやや強めな「オフィス」が最適と感じる場合がある。ボタン設定で簡単変更できるので、好みの画質プリセットを探ってほしい。
「オフィス」 | 「Adobe RGB」 |