エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1084
2021.12.10 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
最上位CPUのCore i9-12900K/KFを安心して組み合わせられる20フェーズの電源回路を搭載する |
製品の概要を把握したあとは、「Z690 VALKYRIE」の詳細を画像でチェックしていく、フォトセッションに進んでいこう。
第12世代Intel Coreプロセッサは電源管理機構が改良され、より長時間ブースト状態を維持できるようになっているが、消費電力も大幅にアップしている。とくに最大消費電力となる「Maximum Turbo Power」が241Wに設定される最上位CPUのCore i9-12900K/KFは、マザーボードにその高い消費電力に耐えられる電源回路が要求される。
Intel Z690チップセットマザーボードで重要な電源回路周り |
「Z690 VALKYRIE」では、Dr.MOSによる20フェーズの電源回路を搭載している。さらに電源回路の冷却には大型ヒートシンクとともに合計4基のVRM冷却ファンが装備されている。Core i9では、オールインワン型水冷ユニットが必須レベルの発熱になるが、VRM冷却ファンを備えているので、CPUソケット周りのエアフローが不足しがちなオールインワン型水冷ユニットも安心して組み合わせられるのは、大きなトピックのひとつだ。
「Z690 VALKYRIE」の電源回路はトップ側7フェーズ、リア側13フェーズの計20フェーズで構成されている |
電源回路はフラッグシップモデルに採用されることが多い、Renesas製90A対応Dr.MOS「ISL99390」や、105A対応のRenesas製Smart Power Stage(SPS)「RAA22010540」、RenesasのデジタルPWMコントローラ「RAA229131」、高耐久固体コンデンサといった部品で構成されている。
CPUソケット周りにズラリと並ぶ高耐久コンデンサ |
トップ側電源回路。Renesas「ISL99390」と、Smart Power Stage(SPS)のRenesas「RAA22010540」を確認できる | リアインターフェース側の回路。「RAA22010540」が並んでいる |
20フェーズをコントロールしているRenesasのデジタルPWMコントローラ「RAA229131」 | バックプレートを外した基板裏面にも、コンデンサがズラリと並んでいる |
電源コネクタは、もちろん8pin×2仕様 |
電源回路は、放熱フィンを備えたVRM冷却ヒートシンクに加え、トップ側とリア側VRM冷却ヒートシンクにはそれぞれ2基ずつ、小口径のVRM冷却ファンが搭載されている。
リアインターフェイスカバーと一体になっている大型ヒートシンク。フィン構造を採用し、高い放熱効果が期待できる |
トップ側もフィン構造のヒートシンクを搭載する。背が高いため、組み合わせるCPUクーラーによっては干渉する可能性もあるだろう | 冷却ヒートシンクには小口径ファンが2基搭載されている |
トップ側ヒートシンク。銅製プレートで電源回路の熱をヒートシンクフィンに効率良く伝える | 2基の小口径ファンを装備。PWM制御で、回転数のカスタマイズも可能になっている |
リア側のリアインターフェイスを覆うヒートシンク。小口径ファンを2基搭載し、放熱フィンを通った風をインターフェイス側から排気する | リアインターフェイスカバーには、LEDイルミネーション機能を内蔵している |
電源回路裏面部には熱伝導シートが貼り付けられていた |