エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1087
2021.12.20 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
第12世代Intel Coreプロセッサを使う上で重要な電源回路には、ドライバIC、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFETを1チップに統合した「80A DrMOS」と、CPUが必要とする電力をスムーズかつクリーンに提供する「Digi+ VRM」による14+1フェーズ回路を搭載する。またその他のパーツも、CPUに安定した電力を供給できる「TUFチョークコイル」や、温度耐性を20%、製品寿命を5倍に高めた「TUFコンデンサ」など、軍用グレードの高耐久な「TUFコンポーネント」で固められている。
より長時間ブースト状態を維持できるようになった第12世代Intel Coreプロセッサに合わせて、計15フェーズの電源回路を搭載 |
チョークコイルは「TUFチョークコイル」、コンデンサにはブラックに塗装された「TUFコンデンサ」を実装 |
MOSFETには、DrMOSの中でも高出力な「80A DrMOS」を採用する |
ASUS製マザーボードではおなじみのデジタルPWMコントローラ「Digi+ VRM」 | 補助電源コネクタは8+4pinで、インピーダンスを最大42%改善した「ProCoolコネクタ」を採用する |
第12世代Intel Coreプロセッサから採用されている縦長スロットLGA1700には、“TUF GAMING”ロゴのソケットカバーを実装 | 「TUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4」には、LGA1200用のクーラーホールも用意されており、従来のクーラーをそのまま利用できる |
そして電源回路の冷却には、放熱面積を拡大した2ブロック構成の大型ヒートシンクを搭載。さらにパーツの熱を効率よく移動するサーマルパッドや、放熱性に優れる「6層PCB」など、冷却にもこだわることで、第12世代Intel Coreプロセッサの性能を最大限に引き出すことができるよう設計されている。
電源回路のMOSFETやチョークコイルを冷却するヒートシンク。ハイエンドモデルと違いヒートパイプこそ使用されていないが、放熱面積を拡大するため従来より大型化されている |
搭載チップセットは、現状唯一の第12世代Intel Coreプロセッサ向けとなるIntel Z690だ。チップセット自体にPCI-Express4.0レーンを搭載する他、CPUとの接続もPCI-Express4.0ベースのDMI4.0x8へと変更された。またこれまでの「Z」シリーズと同様、CPUのレーン分割機能や、オーバークロック機能に対応する。
実測縦85mm、横55mmのアルミニウム製チップセットヒートシンクは、2本のネジで基板に固定されていた |
パッケージサイズ28x25mmのIntel Z690。TDPは6Wとされており、PCI-Express4.0に対応する割には低く抑えられている |