エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1088
2021.12.23 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは、実際に画像で「Silent-Master NEO Z690/D4」の構成をつぶさにチェックしていこう。まずは製品の“顔”にあたるPCケースの「Silencio S600」から。さすがミニマルなデザインがコンセプトなだけに、飾り気のない質実剛健な外観が印象的だ。しかしその内部には、客観的データに基づく徹底した静音対策が施されている。
ミニマルデザインを地で行く、無駄な装飾が一切ないCooler Masterの静音ケース「Silencio S600」 |
左右どちら側にも付け替えが可能なフロントドアを装備。ドアには遮音材が貼り付けられ、ケース側には脱着容易なダストフィルターを備えている |
フロントには静音ケース定番の開閉ドア機構を備えており、このドアはスチール製。さらにフロントドアとサイドパネルには、特定の周波数を確実に打ち消すため、ソフトで厚みのあるフォーム材や高密度ビニールといった、複数の遮音材が使われている。これらは実際にサウンド測定システムを用いたデータにより効果が検証されており、“単に静音シートを貼り付けただけ”の製品とはまったく異なるものだ。
左右サイドパネルを裏側から。データに基づく検証を下敷きにした、複数の遮音材により騒音を漏らさない仕様になっている |
トップも静音カバーで封がされている。裏面には、左右パネルと同様に複数素材を組み合わせた遮音材が貼り付けられていた |
ケースに組み込まれるファンもNoctua仕様に変更されているのが特徴。フロント側には140mm径の「NF-A14 FLX」が搭載されている |
そしてケースファンには、前後にNoctua製ファンを標準搭載。フロントには乱気流を防ぐ「Flow Acceleration Channel」仕様のインペラを備えた140mmファン「NF-A14 FLX」(1,200rpm/19.2dB)、リアにはエアの”剥離現象”を軽減して高風量と静音を両立させた120mmファン「NF-S12A FLX」(1,200rpm/17.8dB)が組み込まれている。
筐体を裏方向からチェック。リアファンとして組み込まれているのは、同じくNoctuaの大風量・静音ファン「NF-S12A FLX」だ |
ドライブベイレイアウトは、5.25インチオープンベイ×1、3.5インチベイ×4、2.5インチベイ×5という構成で、搭載能力にはかなり余裕がある。後からストレージを増設したくなった場合でも不足を感じることはないはずだ。
なお、フロントポートはトップ面に集約されており、電源・リセットスイッチに加えてUSB3.2 Gen.1×2、3.5mmヘッドセットジャック、SDカードリーダーを搭載。SDカードリーダーを備えるPCケースは珍しく、カメラユーザーなどは重宝するのではないだろうか。
SDカードスロットも備えるフロントトップのI/O部 | こちらは普段目にすることはない底面。丸形のインシュレータで筐体を持ち上げている。右側に見えるのは電源エリアの通気孔だ |