エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1092
2022.01.03 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
ここまでの情報を踏まえた上で、Core i9-12900Kを用意し、編集部でチョイスした6種類のCPUクーラーの冷却性能を検証してみたい。ストレステストは「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」で、「Intel標準設定」(PL1=PL2=241W)と「リミット解除設定」(PL1=PL2=4,096W)の2種類の設定で計測を実施。また比較対象として「Maximum Turbo Power」が190WのCore i7-12700Kと、150WのCore i5-12600Kも用意し、用途に合わせた最適なCPUクーラーはどれなのか確認していくことにしよう。なおCPU温度は「CPU Package」、動作クロックは「P0コア」の値を採用している。
MSI「MEG CORELIQUID S360」 製品情報(MSI) |
まずは360mmサイズラジエターを採用するMSIの最新オールインワン型水冷ユニット「MEG CORELIQUID S360」の検証から進めていこう。第7世代のAsetek製ポンプユニットや、静音・高静圧な120mmファン「MEG SILENT GALE P12」を搭載。あらかじめ第12世代Intel Coreプロセッサでの使用を想定して開発されたハイエンドモデルは、どのような冷却性能を見せてくれるのだろうか。
Package Powerが241W前後で推移する「Intel標準設定」では、回転数が約90%の1,800rpm前後、CPU温度も85℃前後までしか上がらず冷却性能にはまだ余力が残されている。またPackage Powerが280Wを超える「リミット解除設定」では、ファンの回転数はほぼ最高値まで上昇するが、CPUの温度は95℃前後で頭打ち。動作クロックも4,900MHzを常に維持しており、「リミット解除設定」でもCore i9-12900Kの発熱を完全に抑え込むことができる。
当然ながらCore i7-12700KやCore i5-12600Kに対しても動作は全く問題がない。ファンの回転数もCore i9-12900Kからだいぶ低下しており、流石にこのクラスのCPUにはややオーバースペックという印象だ。