エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1093
2022.01.05 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
2022年PCケース検証の1本目は、ドイツに拠点を置くbe quiet!の「SILENT BASE 802 Window(BGW40)」だ。どこよりも力強く主張が込められたブランド名だが、国内市場では現在株式会社オウルテック(本社:神奈川県海老名市)が代理店となり、正規流通品が入手できるようになっている。
ここでbe quiet!について少し解説すると、ドイツの企業Listan GmbHにより商標登録されたブランドで、「静音」を軸にCPUクーラーや汎用ファン、電源ユニットやPCケースなど幅広く展開。ちなみに「Xilence」も2013年の買収によりListanの傘下にある事を知る人は少ないだろう。
そして今回の主役となる「SILENT BASE 802 Window White(BGW40)」は、冒頭でも触れたように国内市場での販売開始から約1年。現時点、お世辞にも大ヒット作とは言えないものの、be quiet!曰くイチオシの筐体とのことから、この度検証の順番が回ってきたというワケだ。
be quiet!「SILENT BASE 802 Window White(BGW40)」 (2020年12月発売)市場想定売価税込36,058円 製品情報(be quiet! / 株式会社オウルテック) |
編集部に届けられたのはホワイト色のSILENT BASE 802 Window White(BGW40)。近頃にわかにホワイトパーツに注目が集まっているが、ベーシックなブラック色「SILENT BASE 802 Window(BGW39)」もラインナップしている。
ブラック色「SILENT BASE 802 Window(BGW39)」もラインナップ |
ちなみに事前資料に目を通す段階から薄々気が付いていたが、今回検証するSILENT BASE 802 Window White(BGW40)(以下:SILENT BASE 802 Window)は、2019年3月に検証を行った「SILENT BASE 801 WINDOW ORANGE」(型番:BGW28)の兄弟モデルらしく、どうやら共通筐体が採用されているようだ。およそ2年8ヶ月を経ての思わぬ”再会”は、be quiet!の力の入れようが容易に想像できる。
実機に触れる前に、スペック表からSILENT BASE 802 Windowの概要を把握しておこう。対応フォームファクタは305x275mmまでのE-ATXを筆頭に、ATX、MicroATX、Mini-ITX。主素材はスチールで、副素材にABS樹脂と左側面に4mm厚の強化ガラスが使用されている。つまりコンセプトのひとつに、魅せる要素が加えられている事が想像できる。
ミドルタワーPCケースに区分されているものの、外形寸法は幅281mmと広く、設置場所は通常のPCケースよりも多めに確保する必要がありそう。さらに奥行きは539mm、高さは553mmとされ、重量は構成パーツが空の状態で13.15kgにもおよぶ。数値からは明らかにヘビー級で、アッパーミドルよりほぼフルタワーと考えていいだろう。
当然ならが外装パッケージも大型で、幅323mm、奥行き651mm、高さ615mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は14.9kgにもおよぶ。店頭購入の際は、丈夫なキャリーカートを用意しよう。