エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1093
2022.01.05 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
静音仕様のミドルタワーPCケース、SILENT BASE 802 Windowの冷却ファンレイアウトを順にみていこう。フロントパネル内部のシャーシ面には、140mmファンのカタログモデル「PURE WINGS 2 140mm」が2基標準装備されている。LED非搭載のスタンダードタイプで、回転数は1,000rpm、騒音値は18dBA。インペラ数は9枚で、ブレード表面にはbe quiet!お馴染みのスリットを設け、乱流の抑制と静音化の効果が謳われている。
なお最大搭載可能数は140mmファン3基で、120mmファン3基に換装することも可能。またラジエターは120/140/240/280/360/420mmの各サイズが搭載できる。ちなみに長尺ラジエターを固定する場合、ボトムカバー天板のパネルを取り外す事になる。
トップパネルに装着済みのABS樹脂パネルを外し、通気性を確保すれば120mmまたは140mmファンが最大3基増設可能。密閉型静音志向の筐体が、一気に高エアフロー筐体に早変わりできる。なお冷却ファンは天板に直接固定するのではなく、スライド着脱式のブラケットを利用。2本のネジを外し左側面から取り外せば、冷却ファンのネジ留め作業をスムーズに行う事ができる。
またラジエターは120/240/360mmサイズが搭載可能。CPUソケットに近い箇所だけに、チューブの取り回しを考慮すれば、ラジエターの天板設置を選択するケースは多くなるだろう。
スライド着脱式のブラケットは、左右各1本のネジでシャーシに固定 |
完全に分離できるブラケットにはスリットタイプのネジ穴を装備。丸穴に比べ、特にラジエター固定時などはポジションの微調整ができるメリットがある |
出荷時よりリア部にも140mmファン、PURE WINGS 2 140mmが標準で装備されている。とかくCPUソケットやマザーボードの電源周りは熱ごもりがしやすく、このエリアを常時排気により温度上昇を防ごうという考えはセオリー通り。なお120mmファン用の固定穴も用意し、120mmまたは140mmサイズラジエターも搭載できる。
PURE WINGS 2 140搭載エリアはハニカム状の通気孔仕様。冷却ファン固定用のネジ穴は丸穴タイプで、内側には120mmファン換装用ネジ穴も備えられている |
ボトムカバー(シュラウド)天板部分にも冷却ファンの増設スペースが用意されている。ABS樹脂製カバーの前から2番目を取り外すと、120mmおよび140mmファン用のネジ穴が露出。任意で冷却ファン1基が搭載できる。想定用途は、底面から常時フレッシュな外気を取り込むことで、吸気性能を向上させようというもの。なおポジション的にボトムカバー内のシャドウベイユニットとかぶるため、エアフローを重視するならこれを取り外す必要がある。
ボトムカバー内のシャドウベイユニットを外すと、シャーシ底面にあるハニカム状の通気孔が確認できる |
マザーボードトレイ背面のCPUクーラーメンテナンスホール下エリアには、縦長の基板が固定されている。出荷時より複数のケーブルが接続されているのは、冷却ファン用のハブだ。最大6基分の3pinコネクタが備わり、すでにフロントファン3基が接続済み。残り3基分も任意で接続すれば、基板より伸びるSATA電源ケーブルから一括で電源供給ができる。
さらにマザーボードの4pinファンコネクタにケーブルを接続。フロントトップ左端のファンコントローラーで、3段階の風量調整または、AUTOセレクトにより一括でPWM制御が可能になる。強制的に風量が必要なシーンや、静音状態を保ちたい時、自動で回転数を制御して欲しいなど、用途によって使い分けができる。