エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1093
2022.01.05 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
高さ約10mmのボトムカバー内前方には、HDDケージ(シャドウベイユニット)が装備されている。スチール製のHDDケージは上1本、下2本のハンドスクリューでシャーシ側に固定。これを取り外すと、2段分のストレージ搭載スペースが確認できた。上下には2台分のHDD rubber decoupling(クッションゴム)が備え付けられ、付属のHDD screwを使い側面から2台の3.5インチHDDが固定できる。また上下パネル部には2.5インチSSDの底面ネジ留めを可能にするネジ穴も装備。つまり3.5インチHDDを最大2台、2.5インチSSDを最大2台搭載ができるようになっている。
ボトムカバー内から取り外した、HDDケージ(シャドウベイユニット)。その構造からストレージの固定には必ず取り外す必要がある |
マザーボードトレイ背面。CPUクーラーメンテナンスホール部へ覆い被さるように固定されているのが、2.5インチブラケットだ。ここには左右ならべて2台の2.5インチSSDが搭載可能。ブラケットは左側にある1本のハンドスクリューで取り外しが可能で、2.5インチSSDの底面からネジ留めをする仕組み。シンプルだがスペースを有効活用した仕掛けと言えるだろう。
マザーボードトレイ背面のCPUクーラーメンテナンスホール下。6chファンハブの右手にも、2.5インチSSDが1台搭載可能なブラケットが装備されている。左手ハンドスクリュー1本で固定されており、2.5インチSSDは背面からのネジ留め式。シンプルながら、こちらも空きスペースを有効活用した装備だ。
SILENT BASE 802 Windowのストレージ搭載方法として最もユニークなのが、マザーボードトレイ前方のスペースを利用した、フロントパネル裏2.5/3.5インチ共用ケージの存在だろう。マザーボードの搭載スペース右手には、出荷時より合計5つのプラスチックパーツが装着済み。ここに付属のHDD cageを好きな場所に固定すれば、2.5インチSSDまたは3.5インチHDDが1台宙に浮いたような格好でマウントができる。
以前検証したSILENT BASE 801も同じ設計で3個のHDD cageが付属していたが、SILENT BASE 802 Windowには1個しか付属していない。せっかくの収納力を最大限に活用するには、別途オプションで購入する必要がある。
HDD cageを固定するには、搭載箇所のプラスチックパーツを取り外す事になる。ロゴ入りのパーツはABS樹脂製で、上下部分をつまむとロックが解除されて取り外しが可能 |
HDD cageは上1本、下2本のハンドスクリューでマザーボードトレイに固定。3.5インチHDDはそれなりの重量だが、宙に浮くような状態でマウントしたところでぐらつく事はなさそうだ |
拡張スロットは通常の水平マウント用が7段、垂直マウント用が2段装備されている。前者はATXミドルタワーPCケースの標準的な数で、後者は左側面に搭載する強化ガラス製サイドパネルをフルに活用すべく、グラフィックスカードが最も映える垂直状態で固定ができる。ただしライザーケーブルは別途用意が必要。ドレスアップに多少の出費は致し方ない。
拡張スロット金具はパンチングによる通気孔仕様。各々は独立し、ハンドスクリューで固定。ネジ留めは水平が内部、垂直が外部でそれぞれ行う事になる |
ボトムレイアウトの電源ユニットは、奥行き最大288mmの有効スペースが割り当てられている。これは比較的”正直な数字”で、ボトムカバー内の同一スペースを分け合うシャドウベイユニットまでの距離は、実測でほぼ同等の約290mmだった。搭載する電源ユニットのケーブルが占有するスペースを考慮しても、140mm(135mm)ファンを搭載したハイエンドクラスの電源ユニットも搭載できるだろう。