エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1095
2022.01.14 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASRock「B660 Pro RS」 市場想定売価税込18,590円前後(2022年1月5日発売) 製品情報(ASRock) |
これを待っていた、というミドルユーザーも多いことだろう。第12世代Intel Coreプロセッサに“Kなし型番(Non-K)”の新モデルが発売された。ラインナップは12コア/20スレッドのCore i7-12700/12700Fをはじめとする全8モデル。第12世代初登場のCore i3は2万円以下から購入できるなど、お買い得なミドルグレードの選択肢が加わったのが大きなトピックだ。
年明け早々に発表された、第12世代Intel Coreプロセッサの新モデルと新チップセット搭載マザーボード。コスパ志向で第12世代マシンが組めるようになった |
そしてそれに合わせて市場に投入されたのが、第12世代Intel Coreプロセッサに対応する下位チップセットIntel H670/B660/H610を搭載したマザーボード。DMI4.0のレーン数やPCI-Expressレーン数など仕様が異なるものの、いずれもCPUのオーバークロック機能が省略されているほか、上位のIntel Z690マザーボードに比べて格段に安価な価格に設定されている。
コストを抑えつつ第12世代Intel Coreプロセッサのマシンを組みたいという向きには、まさにうってつけの新CPU+マザーボードと言える。
マザーボードで最も注目を集めているのは、Intel B660チップを搭載するモデル。ASRockからは、「B660 Pro RS」など全3モデルが発売された |
今回取り上げるのは、それら新チップセットの中でも機能とコストのバランスに優れたIntel B660を搭載する、ASRockの「B660 Pro RS」だ。ラインナップ中における主力モデルに位置付けられるATXマザーボードで、ブラック×グレーのカラーリングを採用したシンプルなデザインが目を引く。
ちなみにモデル名の「RS」とは“RaceSport Edition”の意味があり、いわく「魅力的な機能と完璧なバランス、モダンで未来的なデザイン」がコンセプト。アップグレードコストを抑えつつ、優れたパフォーマンスと信頼できる品質を備えた“オールラウンダーマザーボード”という性格が謳われている。
つまりはコストパフォーマンスを重視した、堅実なミドルレンジ向けモデルといった立ち位置。電源周りには8フェーズ回路と大きめのヒートシンクを備えるなど信頼性が期待できそうな一方で、価格はIntel B660搭載のATXモデルで最安クラスに抑えられている。なかなかにお買い得感が漂うマザーボードだ。
システムの安定動作を支える8フェーズ構成の電源回路を搭載するほか、基板には湿気に強い「高密度ガラス繊維PCB」が採用されている |
メモリは入手性に優れたDDR4メモリに対応しており、クロックは最大4,800MHzまでサポートする。ストレージはPCI-Express4.0(x4)対応の「Hyper M.2」×2を搭載し、その内の1基にはヒートシンクを標準装備。拡張スロットは頑丈な装甲仕様の「強化スチールスロット」を採用したPCI-Express4.0(x16)スロットを備えている。
そのほか、ネットワークはIntelチップによるギガビットLANを搭載。Wi-Fi機能は非搭載ながら、Wi-Fi用のM.2スロット(Key E)に別売りのモジュールを取り付ければWi-Fi対応PCの出来上がりだ。また、本体側面には控えめに「ASRock Polychrome SYNC」対応のライティング機能を内蔵。RGB LED用のピンヘッダも各所に備えており、対応デバイスを繋いでイルミネーションを楽しむことができる。