エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1095
2022.01.14 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは「B660 Pro RS」の機能や装備をエリアごとにチェックしていく。まずは2ブロックのヒートシンクを備えた電源周りから |
第12世代Intel Coreプロセッサは従来から大きく刷新された電源制御機構を備えており、長くピーク性能を引き出すためには、マザーボード側に堅実な電源回路が要求される。「B660 Pro RS」はコストパフォーマンスを重視したモデルながら、8フェーズ構成の電源回路を搭載。おそらく組み合わせるCPUがCore i7クラスまでであることを考慮すれば、十分な構成と言える。
また、下位グレードの製品には冷却面を省略するモデルも少なくない中で、しっかりと放熱面積を確保したヒートシンクを装備。通常より高い飽和電流まで対応する「プレミアムパワーチョーク」や長寿命コンデンサなど、高品質コンポーネントで構成されている点も好印象だ。
電源回路は8フェーズ。ミドルユーザーをターゲットにしたモデルとしては十分な装備だ |
「プレミアムパワーチョーク」や通常より長寿命な固体コンデンサなど、高耐久な「ASRock スーパーアロイ」仕様のコンポーネントが使われている |
2ブロックに別れて搭載されているヒートシンクは、広めの放熱面積を確保できる形状。サーマルパッドでMOSFETと接触している |
PWMコントローラは、最大8(Core VR)+1(AXG VR)フェーズに対応するRichtek「RT3628AE」を搭載 | オーバークロック非対応のチップセットということもあり、CPU補助電源は8pin×1のみ |
「B660 Pro RS」が搭載するチップセットは、ミドルレンジ向けの最新チップセット「Intel B660」だ。CPU・チップセット間の接続はDMI4.0x4と、帯域幅が上位チップセットの半分に制限されており、最大6レーンのPCI-Express4.0および最大8レーンのPCI-Express3.0をサポート。CPUのオーバークロックには非対応ながらメモリのオーバークロックには対応、最大20GbpsのUSB3.2 Gen.2×2やWi-Fi 6Eといった最新インターフェイス・ネットワークをサポートしている。マルチGPUの対応もオミットされているものの、昨今は必要性が薄れている機能であり、デメリットにはならないだろう。
Intelのミドル向け最新チップIntel B660。スペック面で上位チップセットとの差はそれほど大きくはない |
チップセットの発熱自体は限定的なため、ヒートシンクサイズは小さめ。プッシュピン2箇所で基板に固定、裏面中央にはサーマルパッドが貼り付けられていた |