エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1102
2022.02.04 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、ストレステスト「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、消費電力やGPUの温度を確認していこう。
アイドル時は省電力機能が有効になるため、消費電力は約40W前半で横並び。また高負荷時でもシステムの消費電力は約180Wまでしか上がらなかった。補助電源コネクタも6pinx1のため、電源ユニットのチョイスに困ることはないだろう。またGPUの温度は最高48℃、ホットスポットの温度も70℃未満に留まる圧巻の結果。ファンの回転数も1,200rpm前後で推移しており「TUF-RX6500XT-O4G-GAMING」のオリジナルデュアルファンクーラーの冷却性能は、見た目から想像できる通り非常に優秀だった。
最近ではWQHDや4Kクラスの高解像度な液晶ディスプレイの選択肢も増えているが、未だゲーミング向けで主流となるのはフルHD解像度の製品だ。そんなフルHD解像度をターゲットにしたRadeon RX 6500 XTだが、レイトレーシングを使わなければ多くのゲームにおいて、高画質設定で快適なプレイが可能。さらに競技向けの設定なら、高リフレッシュレートな液晶ディスプレイも十分選択肢に入るパフォーマンスを発揮した。
ビデオメモリが4GBと少ない点や、ディスプレイ出力が2ポートに制限されている点など、エントリークラスらしい割り切りは確かにあるものの、その分価格も控えめ。NVIDIAからほぼ同時期にリリースされたエントリーモデルGeForce RTX 3050と比較しても(ごく一部の限定モデルを除けば)約20,000円も安価なことから、できるだけコストを抑えつつゲーミングPCを組みたい向きには有望な選択肢になるだろう。
そして今回の主役であるASUS「TUF-RX6500XT-O4G-GAMING」に目を向けると、2.7スロットを専有する大型VGAクーラーの冷却性能は優秀で、GPUの持つポテンシャルを十分引き出してくれる。また「TUF Gaming」シリーズらしく耐久性を重視した高品質な設計も継承されており、エントリーモデルでも品質に妥協したくないユーザーには注目の製品になるはずだ。
協力:ASUS JAPAN株式会社