エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1104
2022.02.09 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「B660M DS3H AX DDR4」 市場想定売価税込19,000円前後(2022年1月発売) 製品情報(GIGABYTE) |
CPUにミドルレンジからローエンドに至る新モデルが加わり、下位の対応チップセットが開放されたことで、第12世代Intel Coreプロセッサの自作はかなりお手頃になった。特にマザーボードは、安くて3万円台前後だった上位チップの頃から事情が変わり、安価なモデルでは1万円台から選べるようになっている。
しかしそうした低価格帯のマザーボードは、性能や機能を抑えた“お値段なり”なモデルが少なくない。第12世代Intel Coreプロセッサのパフォーマンスを引き出すにはマザーボード側にもそれなりの性能が要求されるため、単に価格だけで選ぶわけにはいかないという事情もある。
販売価格1万円台ながら、高機能なIntel B660搭載のMicroATXマザーボード「B660M DS3H AX DDR4」。クラス相応な電源回路や強力なネットワーク機能を搭載している |
そうした事情もありつつ、1万円台のマザーボードから“安くて良い物”を探そうというのが今回の主旨。数あるラインナップの中からチョイスしたのは、GIGABYTEのIntel B660搭載マザーボード「B660M DS3H AX DDR4」だ。
電源周りの小振りなヒートシンクをはじめ、一見するとシンプルな低価格マザーボードならではの佇まい。ただしその構成はプレミアムチョークなどを組み合わせた合計9フェーズのデジタル回路で、ミドルレンジモデルとしては十分な装備と言える。さらに2.5ギガビットLANおよびWi-Fi 6に対応するなど、強力なネットワーク機能を備えている点もトピックだ。
MicroATXマザーボードらしいコンパクトなパッケージは、外形寸法が約幅270mm、奥行き73mm、高さ270mm。Wi-Fi用のアンテナ以外は付属品も最小限だ |
また、スロット数が削られることも多いMicroATXモデルながら、メモリスロットは最大5,333MHzに対応する4スロットを実装。ストレージはPCI-Express4.0(x4)対応のM.2スロットを2基備え、その内1基には専用ヒートシンクの「M.2 Thermal Guard」を標準装備している。
PCI-Express4.0(x16)の拡張スロットにはメタルシールドの補強こそないものの、アンカーポイントを強化した頑丈スロットを採用。重量級グラフィックスカードの運用に不安はない。MicroATXモデルゆえのスロット数の少なさにしても、基本的にシングルグラフィックスカードの環境が想定されるミドルレンジ構成であれば、デメリットにはならないはずだ。