エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1105
2022.02.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
主要モデルの製品名が数字のIn Winから、2021年11月に「315」が国内デビュー。株式会社アユート(本社:東京都文京区)より販売が開始された。異なる素材をミックスさせた外装パネルは美しく、ワンランク上の上質な筐体に仕上げられている。
In Win「315」(型番:IW-CS-315BLK-1AL120) 市場想定売価税込28,800円(2021年11月26日発売) 製品情報(In Win / 株式会社アユート) |
製品自体は2016年7月に詳細検証を行った「303」とほぼ同等。ここ数年のIn Winは、大きくコンセプトを変えず、とは言え単なるバリエーションに留まらない変更を加え、複数のモデルをリリースし続けている。お膝元であり、最大のお披露目の場となるはずの「COMPUTEX TAIPEI」がバーチャル開催ではいまひとつ盛り上がりに欠け、In Winも積極的新製品の投入を控えているようにも見える。そんな中でリリースされた今回の主役は、決して古さを感じさせない。現行プラットフォームにも見合う設計も見どころで、「303」を知らない読者はもとより、既に所有者という熱心なユーザーにも是非最後までご一読頂きたい。
実機に触れる前に、スペック表からIn Win「315」の概要を確認しておこう。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITXで、若干の幅制限はありつつE-ATX(305x300mm)も対応表には記されている。肝心の外形寸法は幅225mm、奥行き494mm、高さ505mmで、中型~大型の目安となる500mmを高さでオーバーしており、印象としてはフルタワーに近いサイズと言えるかもしれない。
なお重量は12.3kgで、ミドルタワーPCケースとしては重量がある。後に触れるが、片側サイドパネルだけでなく要所に強化ガラスが採用されている事も要因のひとつだろう。
パッケージサイズは、幅610mm、奥行き572mm、高さ335mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は14.6kgとされる。In Winの大型PCケースの特徴として、本体を横置きにして梱包されるケースがある。「315」はまさにそれで、店頭からの持ち帰りは、PPバンドで縛る事はできても、持ち手を付けて歩き回るのは現実的ではなさそう。カートを用意するか、諦めて運送会社に任せるべきだろう。
「315」の外装パッケージ。厚手のダンボールに本体は横置き収納。左右には手穴が設けられている。ちょっとこのサイズではウロウロ持ち歩くことは厳しいかも |