エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1112
2022.03.02 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「MAG H670 TOMAHAWK WIFI DDR4」では、発熱の多いNVMe M.2 SSDを安定して動作させるため、すべてのM.2スロットに専用ヒートシンク「M.2 Shield Frozr」を搭載している。そこで今回はCPU接続の上段スロットを使い、その冷却性能を確認してみることにした。なおストレステストは「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実施。SSDの温度は「AIDA64 6.60.5900」、転送速度は「HWiNFO64 7.16」を使い計測を行っている。
ヒートシンクなし:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 | ヒートシンクあり:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 |
SSDの最高温度はヒートシンクなしの74℃に対して、ヒートシンクありでも69℃まで上昇しており高く感じるかもしれない。しかし、転送速度の推移を見ると分かる通り、ヒートシンクなしの状態では、テスト開始直後のシーケンシャル読込テストの時点ですでにサーマルスロットリングが発生し、速度が大幅に低下している。そしてそれ以降は一度も転送速度が戻ることなくテストが完了しているため、温度上昇が抑えられているわけだ。一方、ヒートシンクありの状態では温度が一気に緩やかになり、最高温度は69℃で頭打ちになる。また転送速度についてもサーマルスロットリングと思われるような大幅な落ち込みがなく、読込・書込とも安定したパフォーマンスを発揮する。
ヒートシンクなし:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクなし:高負荷時のサーモグラフィ |
ヒートシンクあり:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクあり:高負荷時のサーモグラフィ |
サーモグラフィの結果を確認すると、ヒートシンクなしの状態ではサーマルスロットリングが発生しているにも関わらずコントローラ付近は約100℃まで上昇し、SSDの冷却性能は完全に不足している。またヒートシンクありのサーモグラフィを確認すると、コントローラのある部分の温度が最も高く、離れるに従って温度が低下しており、効率よく熱が拡散されている様子が見て取れる。