エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1113
2022.03.05 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
最後に左側開口部より、マザーボードトレイ前方寄りの上部に注目。この空きスペースを利用して、2.5インチSSDが1台固定できるようになっている。無駄なくスペースを使い切ろうというのが、Draco 10の設計思想だ。固定方法は最もシンプルで、トレイ部分に4つのネジ穴があるだけ。ここにベタ置きの格好で右側面側からネジ留めする。
マザーボードのSATAコネクタ位置を思えば、コネクタは下向きがいいだろう。極限までケーブルの露出をなくしたいなら、上部のスルーホールも使えそう。なおベタ置きだけに、SATA電源コネクタはフラットなものを選びたい |
拡張スロット本数を見ると、ミニタワーPCケースである事を再認識させられる。ミドルタワーPCケースの基本である7段よりも3段少ない4段仕様で、拡張スロット金具には通気孔の役割を果たすパンチング加工が施されていた。ちなみに拡張スロット金具自体は必要な箇所だけを切り抜くタイプ。比較的安価な製品で見受けられる仕様で、これを嫌う読者も多いだろう。ただ思うほど実際に不便に感じたことはなく、一度組み込んでしまうと全く気にならない事だけは付け加えておきたい。
拡張スロット金具を側面からカバーする、スライドタイプのステイもコストパフォーマンスモデルに多く見受けられる仕掛け。外部固定にすることで、内部の有効スペースを稼ぐ目論見だが、むき出しのブラケットを隠す役割を兼ねているのだろう |
必要箇所だけを金属疲労で抜く”切り抜きタイプ”。一度外した金属片は再利用できないが、アクセサリBOXには2本のネジ留め式拡張スロット金具が同梱されている |
金属素材同士の擦れを嫌い、設置面にはゴム製クッションが4箇所装着されている |
ボトムカバーを装備するだけあって、電源ユニットはセオリー通りボトムマウントレイアウトが採用されている。有効スペースは194mmで、隣接するケージタイプのシャドウベイユニットを外すと350mmに拡大する。さらにシャドウベイユニットは前方に25mm移動が可能。フロントパネル裏に長尺ラジエターを搭載しない事が条件だが、前寄りの空きスペースを使えば計算上219mmの搭載スペースに拡張できる。
ネジ1本で固定されているシャドウベイユニットは、前方に25mm移動が可能。チョイスする構成パーツとの折り合いを付けてスタイルが選択できる |
冷却ファン部分のシャーシ底面はハニカム状の通気孔仕様。ホコリの侵入を防ぐ防塵フィルタは枠のない最も簡易的なもの。イメージとしては必要最低限の装備だが、その役割に変わりはない |