エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1114
2022.03.08 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「ROG-THOR-1000P2-GAMING」 市場想定売価税込49,800円 製品情報(ASUS) |
ASUSのゲーミングブランドROGから、昨年末に発売された気合の入った電源ユニット。それが今回主役として取り上げる「ROG-THOR-1000P2-GAMING」だ。
ASUSから昨年12月に発売された「ROG-THOR-1000P2-GAMING」。負荷50%時に最大92%の電力変換効率を発揮する、80PLUS PLATINUM認証取得の大容量電源ユニットだ |
80PLUS PLATINUM認証を取得したフルモジュラー仕様の容量1000Wモデルで、まず目につくのはエッジ部分とサイドパネルに備えるARGB LEDだろう。さらに同じサイドパネルには、消費電力をリアルタイムに表示する小型の有機ELディスプレイまで搭載。PCパーツの中でも比較的目立たない存在の電源ユニットにあって、珍しく魅せるギミックで主張する製品なのだ。
こうしたゴージャスな装備に飾られた「ROG-THOR-1000P2-GAMING」は、なんとその売価が50,000円に迫ろうという高級モデル。しかしプレミアムな価格の裏付けになっているのは、なにもこれら派手好きする機能だけではない。
派手な外側の装備だけでなく、内部設計にもこだわりが詰まっている。異例の構成を採用する内部構造については、後ほど詳しく見ていこう |
特にASUSからトピックとして挙げられているのは、“最も静かな1000W電源”と呼称される優れた静音性だ。ユニットの内部には、従来製品に比べ2倍以上のサイズを誇る超大型の「ROGヒートシンク」を搭載。それをグラフィックスカードのノウハウを生かした、独自構造の135mmファン「Axial-techファン」で冷却している。
このファンは、ハブ部分を小型化することでブレードを延伸、バリアリングを増設して静圧を高める設計。システム負荷に応じてスマートに回転数を制御する仕様になっており、負荷50%以下で完全停止する「0dBテクノロジー」に対応する。セミファンレス機能は背面のスイッチでON/OFF可能なため、好みで常時回転を選択してもいい。
こうした大規模な冷却機構を採用した結果、Cybenetics Labsによる静音性を検証する電源認証プログラムにおいて、最高評価の「Lambda A++」を獲得。抜群の静音性を手に入れるに至った。
内部構造をチラ見しただけで分かる、存在感抜群の「ROGヒートシンク」を採用。冷却ファンも独自構造で静圧を高めた「Axial-techファン」が搭載されている |
それ以外の内部コンポーネントにも抜かりはなく、コンデンサには低ESRの日本製105℃コンデンサを採用。+12Vは最大83A出力のシングルレーン設計になっており、オーバークロック動作など大出力を要求されるシチュエーションでも不安定になることがない。
そのほか、OCP/OPP/OVP/UVP/SCP/OTPの各種保護回路を搭載。メーカー資料によれば、OCP(過電流保護)は+12Vで最大132A(160%)、OPP(過電力保護)は1350~1600W(最大160%)までを耐えるとされる。製品保証はクラス最長の10年間だ(OLEDディスプレイとRGB LEDは3年保証)。