エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1114
2022.03.08 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いて「ROG-THOR-1000P2-GAMING」の気になる内部構造をチェックしていく。やや縦長に詰まっている印象を受けるその理由は、側面に有機ELディスプレイなどのモジュールや制御基板が実装されているためだろう。そして売り文句の一つであった、巨大な「ROGヒートシンク」の存在に目を奪われるはずだ。
数ある電源ユニットの中でも、ここまで大規模なヒートシンク群を備えた製品は、まず存在しないのではないだろうか。これらの機構により、一般的な電源ユニットに比べホットスポット温度は7%低下。冷却効率は21%優れるとのデータが得られており、冷却ファンの平均ノイズレベルも15dB以下に抑えられているという。
ファングリルを取り外し、内部構造を眺める。細長い筐体に整然とコンポーネントが詰め込まれているが、驚かされるのは「ROGヒートシンク」の存在感だろう |
フィルターで突入電流や高周波ノイズを防いでいる入力回路 |
一次側の整流回路からアクティブPFC回路、スイッチング回路に至るエリア。発熱の大きい部位をすべてカバーする、大型の「ROGヒートシンク」が搭載されている |
一次側の平滑回路に実装されていた、日本ケミコン製の大容量コンデンサ。450Vと高耐圧な105℃対応品だ |
中央寄りに実装されているメイントランスと、その隣にあるサブトランス |
トランスから出力されたパルス状の電力を整流する、2次側整流回路付近。やはり発熱が大きいことから、目立つブロック状のヒートシンクを備えている |
12Vから5Vと3.3Vを生成するDC-DCコンバータ。高い応答性能が求められることから、固体コンデンサが実装されている | ユニット最奥に搭載されているのは、モジュラーコネクタ用のケーブルマネジメント基板 |
ファンやセミファンレスのON/OFFスイッチなどが接続されている制御基板。すぐ隣の有機ELディスプレイともリボンケーブルで接続されている |
冷却ファンは、独自設計の135mmファン「Axial-techファン」を採用。VGAクーラー用のファンがそのまま大型化したようなデザインで、外周にはバリアリングも備えている |