エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1127
2022.04.13 更新
文:撮影・藤田 忠
続いては増設したPX-1TM10PGNを初期化していこう。PS5に各種ケーブルを接続して電源を入れるだけで、拡張スロットに増設したM.2 SSDを自動で認識する。フォーマットを促す画面が表示されるので、コントローラーを使って「M.2 SSDをフォーマット」を選択して初期化を実行しよう。
フォーマット時にPS5での読込速度が計測され、表示される仕様になっているが、今回増設に使ったM10PGNシリーズの1TBモデルのPX-1TM10PGNは、公称値の7,000MB/secに迫る6550.03MB/secという圧倒的な高パフォーマンスを発揮した。
取り付けに問題なければ自動で認識され、フォーマット画面が起動する |
「M.2 SSDをフォーマット」を選択。1TBのフォーマットは数十秒で完了した |
PX-1TM10PGNは、PS5のSSD要件となる読込5,500MB/secを大きく超える6550.03MB/secを記録 |
PS5のシステムでしっかりと”PLEXTOR PX-1TM10PGN”として認識した |
ここからは増設したPX-1TM10PGNに、ゲームデータを移動して、ゲームの起動時間やロード時間を標準ストレージと比較していこう。ゲームは「Tales of ARISE」(1.000.004)と、「Ghost of Tsushima Director’s Cut」(2.017.000)、「ELDEN RING」(1.03.2)の3タイトルを使用している。それぞれホーム画面からのゲーム起動時間と、セーブしたところからのロード時間をストップウォッチで計測した。テストには4K液晶ディスプレイを使用し、設定できるゲームは画質優先を選択している。計測ごとにPS5は再起動を実行し、各ゲームで5回計測を行っている。最も速かった時と遅かった時を除いた3回の数値から平均値を求めている。なお、ゲームは起動時のクレジット表示など、バージョンで動作が変わることがあるので、まったく同じ環境でも同じ結果になるとは限らない。また、過去の記事との横並びの比較もできない点は覚えておいてほしい。
6,550MB/secという高い読込速度を発揮したPX-1TM10PGN。体感できるほどの差は見られなかったが、標準SSDよりも起動、ロード時間ともに短縮する傾向にあった。PX-1TM10PGNなら、標準ストレージと同じパフォーマンスでゲームをプレイできるわけだ。続けて、ゲームをプレイして安定性と温度をチェックしてみた。序盤から幾度もの死(リロード)の洗礼を受けるが、中毒性抜群の「ELDEN RING」を4時間ほどプレイした。その際もカクつくなどの変な挙動はなく、リロードも迅速だった。また、4時間ほどプレイした際の冷却ヒートシンク温度も44.2℃と不安のない温度だった。センサーは冷却ヒートシンクの表面に貼り付けた状態なので、NANDチップなどはもっと発熱していることになるが、安定してゲームをプレイできたので不安はないと言える。
PS5の読込速度チェックで6550MB/secの性能を発揮し、標準ストレージと変わらぬゲームの起動時間とロード時間に、安定したゲームプレイが可能だったPLEXTOR「M10PGN」は、PS5の増設を考えている人に安心しておすすめできる製品と言える。
M10PGNシリーズは、PS5の増設ストレージに安心して使える |
今回試したPS5向け冷却ヒートシンクをもらえるのは、一部ショップでの購入時のみになってしまうが、PS5のSSD要件に合うヒートシンクは数多く出ているので、それらの製品と組み合わせるのもおすすめだ。
協力:株式会社アユート
PLEXTOR