エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1128
2022.04.14 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずはCPUレンダリングベンチマークの定番「CINEBENCH R15」を使い、CPUの最高パフォーマンスをチェックしていこう。
「CINEBENCH R15」ではキャッシュの容量より、動作クロックの影響が大きいようで、ほぼクロック差の通りRyzen 7 5800Xのほうがシングルコアテストで約7%、マルチコアテストで約3%高いスコアを記録した。
続いて、「CINEBENCH R15」に比べてメニーコアCPUへの最適化が進んでいるレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R20」のスコアを確認していこう。
「CINEBENCH R15」と同じく、Ryzen 7 5800Xがシングルコアテストで約8%、マルチコアテストで約3%上回り、やはりL3キャッシュの容量より、動作クロックの影響の方が大きいことがわかる。
次に、「CINEBENCH」系の最新レンダリングベンチマーク「CINEBENCH R23」のスコアも確認をしておこう。
「CINEBENCH R15」や「CINEBENCH R20」と同じく、Ryzen 7 5800Xがシングルコアテストで約8%、マルチコアテストで約3%上回るスコアを記録した。ここまでの結果を見る限り「Cinema 4D」系のレンダリングアプリケーションを使う場合は、L3キャッシュ容量よりも動作クロックの高いCPUを選択したほうがいいようだ。
次に「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」の結果を確認しておこう。
「CINEBENCH」系のベンチマークでは、全般的に動作クロックの高いRyzen 7 5800Xが有利だったが、「V-Ray 5 Benchmark」では大容量のL3キャッシュを有効に活用できるようで、Ryzen 7 5800X3DがRyzen 7 5800Xをわずかだが逆転している。
続いて、3Dモデリングソフト「Blender」のパフォーマンスを計測する「Blender Benchmark 3.1.0」の結果を確認していこう。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用した。
「Blender 3.1.0」でも大容量のL3キャッシュを有効に使えるようで、Ryzen 7 5800X3DとRyzen 7 5800Xはいずれのテストでもほぼ同等のパフォーマンスを発揮した。このことからレンダリング処理に関しては、ソフトウェアの最適化によって、動作クロックが高いほうが有利なものと、L3キャッシュ容量が多いほうが有利なものがあり、使用するソフトに合わせて最適なものを選択する必要がある。