「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL」～極薄でもしっかり打てるロープロスイッチ搭載モデル～

MSI「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL JP」　実勢売価税込10,800円前後（2022年5月現在） 製品情報（MSI）

先ほどの「VIGOR GK71 SONIC JP」と同時に発売された、超スリムデザインを特徴とする「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL JP」も注目の最新ゲーミングキーボードだ。「VIGOR GK50 LOW PROFILE」のテンキーレス版にあたる製品で、「Kailhロープロファイルスイッチ」を搭載している。

高さを抑えた低背仕様のスイッチで、クリック音を伴うタクタイル感を備えたクリッキータイプ。キーキャップもまた、高さを抑えつつ人間工学に基づくステップ構造（ハイローキーキャップデザイン）を採用した八角形キャップが新設計された。「Mystic Light」に対応し、キー単位でのカスタマイズが可能なRGB LEDも内蔵されている。

キーボードレイアウトは、テンキーレスの92キー日本語配列（かな刻印）。ドラゴンロゴの入った「Fn」キーとの同時押しで機能する、マルチメディアキーやイルミネーション切り替えにも対応している

高さを抑えたロープロ設計と良質な打鍵感を併せ持つ「Kailhロープロファイルスイッチ」を搭載。荷重は50gで、ストローク3.0mm、アクチュエーション1.5mmという仕様だ

アルミ製のトッププレートにフローティングデザインでスイッチをマウントする、高級感ある佇まいは同様。珍しい特徴としては、高低2つのチルトスタンドを備えており、キーボードの角度を（平置きを合わせた）3段階に調整できる。

また、コンパクトなボディから持ち運びを意識した仕様になっており、ケーブルは着脱式のType-Cケーブル（Type-C to Type-A）を採用。本体を携帯時に保護する専用ポーチも付属している。

キーキャップは薄型ながら段ごとに形状が異なり、手前から奥側までストレスなく指が届くようカーブ状にデザインされている。底面のチルトスタンドは2段式で、平置きと合わせて3段階の高さ調節が可能だ

携帯性に優れた、いわゆるトーナメント仕様のキーボード。製品には本体がスッポリ収まる専用ポーチが付属する

薄さを感じさせない極上打鍵のロープロスイッチが楽しい

「VIGOR GK50 LOW PROFILE TKL」の第一印象は、とにかくスリムで薄いということ。まるでパンタグラフ式機構のような薄型デザインながら、「Kailhロープロファイルスイッチ」にはメカニカルスイッチ特有の明確な打鍵感があり、それはフルハイトのスイッチと比べても遜色がない。確実なストロークとクリッキータイプのスイッチがもたらす作動音は、つい用もないのにカチャカチャとキーを叩きたくなる楽しさがある。

表面がほぼフラットなため、指を持ち上げることなく滑らせるように移動できる点もメリット。それでいてキーキャップには手前から奥側にかけてうっすらカーブ状に成形されているため、縦のラインの移動も苦にならない。素早くストレスなく入力できるのは、このスリムデザインとスイッチ、キーキャップによる三位一体の為せる技だ。筐体の剛性も申し分なく、完成度の高いテンキーレスキーボードという感想をもった。

そしてこれは手に持つと実感できるのだが、約560gのボディが数字以上に軽く感じる。比較的珍しい3段階の高さ調節もユーザーに優しく、フットワークの軽さを生かして色んなシチュエーションで活躍してくれそうだ。