エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1141
2022.05.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原/テストセッション:池西 樹/Tawashi
ここからは編集部に届けられた、G-GEAR Aim ミニタワーケース「5TJ9-G」ベースの完成品「G-GEAR Aim GB7J-H221/BRGB」を使い、外観デザインから検証を開始する。なお前半のセッションでは、極力採用PCケースにスポットを当て、残りのセッションでは「G-GEAR Aim GB7J-H221/BRGB」の完成品としてのパフォーマンスを計測していく。構成パーツの紹介は、内部構造のセッションで合わせてチェックしていこう。
何はともあれ、PCケースの顔であるフロントパネルをご紹介しよう。マットブラック仕上げの表面は余計な装飾を嫌い、どんなロケーションにもマッチするようデザインされている。また上下左右のエッジは前方向へ斜めにカットされ、立体感を演出。さらに目をこらすと上下の一部はメッシュデザインで、トップ部にはスイッチおよびアクセスポート類が確認できる。なお中央下部にはG-GEARロゴをデザイン。右下のIntel Coreプロセッサロゴは、組み込み済みである事を表している。
通常BTOの完成品でその機会は極めて少ないものの、フロントパネルの着脱方法もご紹介しておこう。プラスチック製のフロントパネルは、左右各3本のファスナーでスチール製シャーシに固定されている。取り外す際はシャーシから引き剥がすイメージだが、プラスチック製のヘラなどでファスナー部分をこじ開けて行くと、破損などのリスクを大幅に下げる事ができる。
プラスチック製フロントパネルの裏側は格子状で、パネル自体の強度を確保。上下の一部に見えたメッシュは通気孔で、さらに左右にも段差を設けることで、側面からの通気性が確保されている事が分かった。一方シャーシ面には大判の防塵フィルタが装着されており、この部分に冷却ファンが搭載できるようになっている。この詳細については、後ほど詳しく解説しよう。
なおフロントパネルデザインは数パターンを取り寄せ、実際に温度テストを実施。良好な結果とデザイン面を考慮し、製品版のパネルが選ばれた。こんなエピソードから、ツクモのこだわりを知る事ができる。
スイッチおよび外部アクセスポート類は、トップパネルの前寄りにレイアウトされている。傾斜したエッジ部分には正面左に、通電時外周がグリーンに発光するPowerスイッチを装備。続いてUSB3.2 Gen.2 Type-Cx1、USB3.0 Type-Ax1、ヘッドホンx1、マイクx1、USB3.0 Type-Ax1が一列に搭載されている。装備としては十分で、ヘッドセットなどの各種周辺機器や、スマートフォン等の接続に便利だ。
斜めにデザインされたエッジ部は操作性も良好。設置場所を選ばない使い勝手のいいポジションに装備されている。なおシャーシ面の”楽屋裏”を確認すると、ケーブル類もキレイに処理されていた。丁寧な作りもこだわりのポイントだろう |
トップパネルに目を向けると、通気孔の類いが一切見当たらない密閉型デザイン。見た目はスッキリだが、冷却ファンやラジエターが増設できない事を意味する。G-GEAR Aim(5TJ9-G)はMicroATX対応ミニタワーの中でも、セオリー通りコンパクトな設計。後に紹介するボトムカバー(シュラウド)を標準装備する事も手伝って、マザーボード上部エリアに余裕がない。冷却ファンの増設が無理でも、せめて自然排気に頼った通気孔が欲しいという声もあるだろう。しかしG-GEAR Aim(5TJ9-G)は静音性も裏テーマにあるようで、ここはフロントパネル同様、フラットデザインの密閉型が選択された。
その”裏テーマ”を裏付ける仕掛けが、トップパネル内部に隠されている。左サイドパネルを外してのぞき込むと、CPUソケット上部のエリアには、防音シートのようなものが貼り付けられている。手元資料で記述は見当たらないが、CPUクーラーとリアファン付近から発生する駆動音を抑え込もうという意図が読み取れる。