エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1143
2022.05.21 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
まずはメーカー提供の組み込み完成画像をご覧頂こう。今回検証を行うミドルタワーPCケース「DF800 FLUX」に”これでもか”と装飾がほどこされている。
Antec「DF800 FLUX」 市場想定売価税込12,480円(2022年2月12日発売) 製品情報(Antec / 株式会社リンクスインターナショナル) |
若干やり過ぎ感もありつつ、パーツチョイス次第ではこんなPCができてしまうというベース筐体が今回の主役。エルミタではすっかりお馴染みのFLUXシリーズだが、DF800 FLUXは2月より販売が開始された最新モデルで、凝ったフロントパネルデザインが外観上の特徴になっている。
市場想定売価は税込12,480円。PCパーツの価格も円安傾向でその煽りを受けそうだが、FLUXシリーズは普及価格帯のミドルタワーPCケースを定位置とし、コストパフォーマンスに優れたプロダクトである点も強みだろう。今やラインナップは豊富で、共通筐体を採用しつつ、冷却ファンの有無や種類、多彩なフロントパネルデザインで、幅広い選択肢を用意している。佳作揃いのFLUXシリーズにして、最新のDF800 FLUXは、どのような性格の筐体だろうか。
ちなみに熱心なエルミタ読者なら既にご承知の通りだが、Antecが提唱する「F-LUX PLATFORM」を今一度ご紹介しておくと、冷却ファンをあしらったロゴマークが象徴するように、エアフローレイアウトの最適化による、冷却パフォーマンスを前面にアピール。特に右側面に設けられた通気孔と、特徴的な逆回転ファンにより、従来製品には無い内部冷却にこだわった。
先ほど普及価格帯と定義したが、単に購入しやすさだけでなく、Antecならではのアピールも忘れてはいない。エルミタがFLUXシリーズを複数回取り上げる理由は、そんなところにある。
Antecが提唱する【F-LUX PLATFORM】 Darkfleetシリーズに属する新型PCケースに付けられた「FLUX」は、FlowとLuxuryを組み合わせた造語。エアフローレイアウトを最適化し、これまでに無いアプローチで、システム全体の冷却構造を見直した。 |
詳細検証を始めるにあたり、スペック表から大まかなスペックを確認しておこう。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITX。材質は主素材がスチールで、外装や内部の一部にプラスチックの副素材、左サイドパネルに4mm厚の強化ガラスが使用されている。
そして外形寸法は幅220mm、奥行き479mm、高さ488mmで、重量は約7.58kgとされる。数値からは一般的なミドルタワーPCケースで、既存FLUXシリーズと同一のベース筐体が採用され、「DF800 FLUX」がバリエーションモデルのひとつである事が分かる。
なおパッケージサイズは、幅282mm、奥行き525mm、高さ530mm。付属品および緩衝材を含めた総重量は約8.7kgで、店頭からの持ち帰りにはキャリーカート無しでも行けそう。確かに通販は便利だが、近くにPCパーツショップがある人は、是非店頭へ足を運んで頂きたい。