エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1144
2022.05.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「H610M S2H DDR4」 実勢売価税込12,000円前後(2022年2月発売) 製品情報(GIGABYTE) |
x86系CPUでは初となる「ハイブリッド・アーキテクチャ」をはじめ、最新インターフェイスであるPCI-Express5.0、DDR5メモリの対応など、従来から劇的な進化を遂げた第12世代Intel Coreプロセッサ。さらに最新コア「Golden Cove」を採用したことで、IPCも大幅に向上しており、「ハイブリッド・アーキテクチャ」非対応のローエンドからミドルレンジクラスのCPUでも大幅なパフォーマンスアップが期待できる。
第12世代Intel Coreプロセッサでは、「Golden Cove」コアを採用することでIPCが大幅に向上している |
特にローエンドのPentiumやCeleronシリーズについては、第11世代Intel Coreプロセッサでスキップされたこともあり、第12世代Intel Coreプロセッサに合わせてサブマシンやビジネス用のPCとして導入を検討しているという人もいるだろう。そんな向きにオススメしたいのが今回の主役であるGIGABYTEのMicroATXマザーボード「H610M S2H DDR4」だ。
低価格なラインナップが揃うエントリー向けIntel H610チップセットマザーボードの中でも最安クラスの製品で、ヒートシンクのないむき出しのMOSFETやM.2スロット、そしてコンパクトなチップセットヒートシンクなど、コスト削減の影響はたしかにある。
ヒートシンクはチップセットのみ。さらに最近の主流である一体型のI/Oパネルもなく、全体的にスッキリとした印象だ |
しかし、計8フェーズのデジタル電源回路には「50A Low RDS(On) MOSFET」をはじめ高品質なパーツを採用。さらに最近のマザーボードでは珍しく、HDMI、DisplayPort、DVI、D-Subの4系統のグラフィックス出力を搭載しており、内蔵GPUによるトリプルディスプレイをサポートしている。
MicroATXマザーボードらしく、コンパクトなパッケージ。外形寸法は実測で幅約270mm、奥行き約55mm、高さ約265mm |
その他、アンカーポイントで強化したPCI-Express4.0(x16)スロットや、音響向けコンデンサ、分離構造を採用するオーディオ回路、硫黄化合物による抵抗の腐食を抑える「Anti-Sulfur Design」など、品質に関連する部分には抜かりなし。また基板サイズが230x215mmと比較的コンパクトなことから、スリムPCケースのような内部スペースが制限されるPCケースでも余裕を持って搭載できるのも見逃せないメリットだ。