エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1144
2022.05.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
3DMarkを使い、内蔵GPUの性能も簡単に確認しておこう。なお内蔵GPUということを考慮してプリセットには「Time Spy」「Fire Strike」「Wild Life」「Night Raid」の4つをチョイスした。
Night Raidでは約10%とやや差が大きいものの、それ以外はいずれも約4%で、ほぼ内蔵GPUのクロック通りの結果になった。なお同じ内蔵GPUを搭載しているRyzen 5000Gシリーズに比べると3割前後の性能に留まり、少しでもゲームプレイを考えているなら別途グラフィックスカードを増設することを強くオススメする。
続いて消費電力とMOSFETの温度をチェックしていこう。ストレステストには「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を使用している。
いずれもProcessor Base Powerは46Wに設定されているが、高負荷時の消費電力はPentium Gold G7400の57.9Wに対し、Celeron G6900は49.6Wに留まり8.3Wの差がついた。マルチスレッド処理性能の差を考えれば妥当な違いだが、常時起動しているPCで性能よりも省電力性を追求したいならCeleron G6900は魅力的な選択肢になるだろう。
Pentium Gold G7400:アイドル時のサーモグラフィ結果 | Pentium Gold G7400:高負荷時のサーモグラフィ結果 |
Celeron G6900:アイドル時のサーモグラフィ結果 | Celeron G6900:高負荷時のサーモグラフィ結果 |
MOSFETの温度はPentium Gold G7400が最高42℃、Celeron G6900が最高41℃でほぼ変わらず。サーモグラフィでも最高温度はそれぞれ50.4℃と49.2℃で、8.3Wの消費電力の差では電源回路への負担に大きな違いはないようだ。また今回はトップフロータイプのリテールクーラーを使用していることもあり、ヒートシンクがない状態でも冷却性能にはまったく問題なかった。
第12世代Intel Coreプロセッサでは、Processor Base Powerが65Wでも上位モデルはMaximum Turbo Powerが200W前後に設定されているため、Core i9やCore i7は厳しいが、最高でも120W弱に収まるCore i5以下のCPUなら、その能力を十分に引き出すことができるだろう。