エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1145
2022.05.25 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは手始めにCPUの純粋なパフォーマンスをチェックするため、定番レンダリングソフトの「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」を実行する。大型水冷ユニットで冷却される、Intelの最新フラッグシップCPU Core i9-12900KSのパフォーマンスをみていこう。
ベンチマークスコアをCPUデータベースと比較すると、「CINEBENCH R15」では、これまでの最速モデルCore i9-12900Kをシングルコア・マルチコアともに余裕をもって上回る最高レベルの結果をマークした。
32スレッドCPUであるRyzen 9 5950Xにはマルチコアテストでやや及ばないものの、その差はより長時間のベンチマークテストである「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」で逆転。電源管理機構が改良され、長くブースト状態を維持できる第12世代Intel Coreプロセッサの特徴が活きた結果と言える。
もちろんピーク性能を長く維持できるのは、360mmラジエターを備えた大型水冷ユニットによる優れた冷却性能によるところが大きい。
次は3Dベンチマークテストの大定番である「3DMark」から、DirectX 12対応の「Time Spy」を実行。独自水冷仕様のGeForce RTX 3090 Tiを組み込んだ「G-Master Hydro Z690 Extreme/D5」のパフォーマンスを見ていこう。プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方を選択し、計測を行っている。
WQHD解像度の「Time Spy」(無印テスト)では、総合スコアで21,000を上回り、テスト中のフレームレートも140fpsを超える良好な結果。主要ゲームの快適指標を算出する「Estimated game performance」(Battlefield V/1440p Ultra)は「195+FPS」をマークしており、かなり重量級のタイトルであってもWQHDプレイの快適さは間違いない。
そして4Kテストの「Time Spy Extreme」でも総合スコアは11,000ほど、ベンチマーク中のフレームレートは70fps以上をクリアしていた。ゲームタイトルやグラフィックス品質設定次第では、十分に4Kプレイが視野に入るパフォーマンスだ。
引き続き「3DMark」から、今度はDirect X11対応テスト「Fire Strike」の結果を見ていこう。テストプリセットはフルHDの「Fire Strike」とWQHDの「Fire Strike Extreme」、4K環境の「Fire Strike Ultra」のすべてを実行した。
フルHDの「Fire Strike」(無印テスト)は総合スコアで40,000を上回り、フレームレートも230fps以上という圧倒的な結果に。WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」でもフレームレート140fpsに迫る総合スコア25,000オーバーを叩き出し、重量級タイトルであっても高リフレッシュレート液晶を組み合わせたプレイが可能なようだ。
また、4Kの「Fire Strike Ultra」でもスコア14,000超えでフレームレートも75fps前後をマークするなど、十分プレイ可能な水準。さすがCore i9-12900KSとGeForce RTX 3090 Tiを搭載するだけはあり、API環境を問わず最高レベルのパフォーマンスが期待できる。