エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1146
2022.05.28 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「Z690 Steel Legend WiFi 6E/D5」では、PCI-Express4.0(x4)接続の「Hyper M.2」を2基搭載しているが、その両方にアルミニウム製の「フルカバーM.2ヒートシンク」が標準装備されている。そこで今回はその冷却性能を確認するため、CPU接続の上段スロットにCFD「PG4NZL」シリーズの500GBモデルを搭載して、高負荷テストを実施することにした。ストレステストは「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数9回に設定し、3回連続実行する非常に負荷の高い処理を行い、その温度や転送速度を「HWiNFO64」を使い計測している。なおサーモグラフィの撮影のため、グラフィックスカードは取り外した状態でテストを実施した。
ヒートシンクなし:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 | ヒートシンク装着時:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 |
ヒートシンクなしの状態ではテストデータの準備段階から一気に温度が上昇し、初回のシーケンシャル読込テスト中には最高74℃を記録した。その後はサーマルスロットリングによって転送速度が急激に低下し、一度も転送速度が回復することなくテストが完了する。しかし、ヒートシンクを搭載することで温度上昇は緩やかになり、最高温度も66℃で頭打ち。ベンチマークのグラフを見ても極端な速度低下はなく、シーケンシャル読込は最高約7,000MB/sec、書込は最高約3,700MB/secでいずれも公称値を上回るパフォーマンスを発揮する。
ヒートシンクなし:アイドル時のサーモグラフィ結果 | ヒートシンクなし:高負荷時のサーモグラフィ結果 |
ヒートシンク装着時:アイドル時のサーモグラフィ結果 | ヒートシンク装着時:高負荷時のサーモグラフィ結果 |
そしてサーモグラフィの結果を確認するとヒートシンクなしの状態では、コントローラ部分はアイドル時で約60℃、高負荷時には最高約100℃まで上昇しており、正直常用をするには厳しい結果。SSDの製品寿命を延ばすためにもPCI-Express4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDを使う場合は、必ずヒートシンクを併用しよう。