エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1148
2022.06.01 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
MSI「Radeon RX 6750 XT GAMING X TRIO 12G」 市場想定売価税込109,780円(5月13日発売) 製品情報(MSI) |
今回、数あるRadeon RX 6750 XT搭載グラフィックスカードの中からチョイスしたのは、MSIの「Radeon RX 6750 XT GAMING X TRIO 12G」だ。巨大な3連ファンクーラーの「TRI FROZR2」を装備するオーバークロックモデルで、Radeon RX 6750 XTのパフォーマンスを最大限に引き出すことができる。
自慢の大型クーラー「TRI FROZR2」は、冷却ファンに従来から静圧を20%増した「トルクスファン4.0」を採用。さらにGPUとの接触面積を高める精密加工の独自ヒートパイプ技術「Core Pipe」、高温になる箇所に効率的なエアフローを届ける「Deflector」、ノイズを最小限に抑える波状のフィン構造「Wave-curved 2.0」といった、独自の最新技術を用いたヒートシンクを組み合わせている。
また、セミファンレス機能の「ZERO FROZR」にも対応。負荷に応じて最適な回転制御を行うことで、優れた冷却性能と静音性を両立させているというわけだ。
こうした優れた冷却機構を備えていることもあり、動作クロックはゲームクロック:2,554MHz(リファレンス2,495MHz)、ブーストクロック:2,623MHz(同2,600MHz)へとオーバークロックが施されている。さらに導電性や放熱性に優れる「2オンス銅層」を採用した強化PCBが用いられ、背面コンポーネントを放熱する「アルミニウム製バックプレート」を装着するなど、信頼性に優れた設計も特徴だ。
なお、メモリ周りのスペックはリファレンス準拠で、メモリスピード18Gbps、メモリバス幅192bit、GDDR6 12GBのビデオメモリを実装。出力インターフェイスはDisplayPort1.4×3とHDMI2.1×1の4系統、補助電源は8pin×2を備えている。
続いて「Radeon RX 6750 XT GAMING X TRIO 12G」を外側から眺め、どのような構造になっているかを確かめてみよう。最大の特徴は3連ファンを備える巨大な「TRI FROZR2」クーラーで、2.7スロットを占有する存在感は抜群だ。ヒートパイプが巡らされた分厚いヒートシンクからは、いかにも冷えそうな雰囲気が漂ってくる。
ちなみにクーラーと背面のバックプレートは、カードの基板を大きくはみ出す構造。先端のファンの風はそのままPCケース後方に吹き抜け、良好なエアフローを作り出す設計になっている。また、ファンカバーおよびカード側面(正確にはバックプレートの側面)には、「RGB Mystic Light」に対応するARGB LEDを備えている。
特殊な形状によりエアフローを増大させた「トルクスファン4.0」を3基組み込んだ、大型のクーラーを搭載する |
ヒートシンクにはかなり厚みがあり、2.7スロットを占有する |
背面コンポーネントの放熱を助け、剛性を高める「アルミニウム製バックプレート」を装着している |
補助電源は、リファレンス構成(8pin+6pin)から8pin×2に増強されていた | バスインターフェイスはPCI-Express4.0(x16)に対応する |
出力インターフェイスは、DisplayPort1.4×3、HDMI2.1×1の4系統を備える |