エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1153
2022.06.09 更新
文:撮影・こまめ
ディスプレイのサイズは14型で、解像度は1,920×1,080ドットのフルHDだ。映像は明るく色鮮やかで、色に違和感はない。公式スペックでは「sRGB相当」と表現されているが、実際に色域を計測したところsRGBカバー率は98.8%だった。計測時の誤差が出ているかもしれないので、スペック上ではsRGB99~100%あたりなのかもしれない。印刷レベルのクオリティには及ばないが、デジタルコンテンツ制作が目的であれば色の再現性は十分なレベルと言っていい。
色域の計測結果はsRGBカバー率が98.8%、DCI-P3カバー率が72.9% | イラスト / 3Dの制作や写真の現像・加工には十分なクオリティ |
計測輝度は309nit。作業には十分な明るさ | ディスプレイはほぼ180°まで開閉可能。視野角が広いので、画面の共有にも問題なく使える |
標準収録ユーティリティの「MSI True Color」を使えば、画面の色合いを手軽に変更できる。用意されているプリセットは全部で5種類。またウィンドウレイアウトの自動調整機能や、計測用ソフトなしでソフトウェアキャリブレーションを行なえるので便利だ。
「表示モード」では用途に合わせたカラープリセットを利用できる | クリエイティブワーク向けの各種便利機能を用意した「ツール」 |
用意されているプリセットの例。標準的な色合いの「sRGB(左上)」とブルーライトを抑えた「ブルー軽減(右上)」、文書作成用の「オフィス(左下)」、映画鑑賞向きの「動画(右下)」 |
キーボードはバックライト対応で、テンキーなしの日本語配列だ。キーピッチは実測で19mmと標準的なサイズだが、Enterキー周辺で一部のキーが小さく作られている。特に「¥」キーと「\」キーが小さいため、プログラムやスクリプトを記述する機会が多い人には違和感があるかもしれない。またキーボードの右端に特殊キーが縦に並んでいるが、個人的には慣れれば普通に使える配列だ。電源ボタンも押し間違いやすい位置にあるが、長押ししない限り反応しないので問題ないだろう。
テンキーなしの日本語配列 | Enterキー周辺で一部のキーが小さいほか、右端に特殊キーが縦に並んでいる |
キーストロークは実測で平均1.24mm。キーを打ち抜くように入力する人にはストロークが浅くて物足りなく感じるかもしれないが、軽いタッチで入力する人なら違和感はないだろう。入力時の際に固めのクリック感があるほかキーを押し込む力がやや強いため、手応えはしっかりと感じられる。ただキートップが16mmとやや大きいためスイッチのグラつきがわずかに感じられるほか、タイプ時に振動音が感じられた。人によっては気になるかもしれないが、総合的には普通に使えるキーボードだ。
キーストロークは実測で平均1.24mmと浅めだが、軽い力で入力する人なら十分な手応えが感じられるはずだ | ディスプレイを開くとキーボードが傾斜するドロップ(ダウン)ヒンジデザイン。手首を自然な角度にキープしたまま作業できるほか、底面からの吸気を効率化する役割もある |
タイプ音は軽い力でもカタカタと聞こえるが、基本的には静か。ただし強く打つと底面部のすき間で音が反響して大きく聞こえるので注意したい |