エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1157
2022.06.20 更新
文:編集部 Tawashi・Chaka/撮影:松枝 清顕
スチール(静止画)は2,000万画素以上で撮影します。雑誌などA4サイズで良い場合でもフルサイズで。1日の撮影枚数は、企画内容によりますが人物で数百枚から千枚くらい。平均13MBほどのJPGだとしても100枚撮ったら1.3GBになります。千枚だと1TBを超えますから、1TBであれば数件分を保管でき、2TBあれば安心できるな、という形です。そこは感覚で使い分けていますね。
ムービーだと1案件で2TBは欲しい感じです。最近はドローンで4K撮影、というケースも増えていて、扱うデータ量が一気に増えていますからね。
機材のそばでデータを扱うことは日常よくあること。頑丈そうな機材に交じってドローンの姿も |
バックアップだけでなく編集作業においても転送スピードはとても重要です。実際にデータを読み書きしてみると、転送速度が1,050MBの「Crucial X8 Portable SSD (2TB)」は、外付けHDDに比べるとあっけにとられるほど速いですね。他の同じ転送速度のSSDに比べても気持ち良い速さを感じられました。
また、転送速度が500MB/secのSSDの場合、速度が物足りないと感じることがしばしばあります。今回は800MB/secの「Crucial X6 Portable SSD (2TB)」も試してみましたが、体感では問題なく快適ですね。良い意味で予想が裏切られた格好で、物足りなさを感じることはありませんでした。
撮影の現場では「急ぎの仕事」は必ずあるもの。屋外であろうともできる限り対応するには信頼できるSSDが必要となる |
SSDが内蔵メモリーカードと遜色ない使い方ができるとわかった時点で使い方が変わりましたね。データ量の大きいムービーの編集作業を仕事机のメインPCではなく外でやることが、夢から現実になってきました。まずは書き出しに1時間かかって・・・などとやっていた撮影データが、SSDの中でそのまま読み書きしながら編集もレンダリングもできてしまう。劇的に作業効率が良くなりました。
急ぎの撮影の場合に、撮影したデータをSSDでデザイナーの事務所に持ち込み、PCを借りてプレミアなどの動画編集ソフトで編集作業をする。必要があれば編集途中のムービーをその場でクライアントに見せてプレゼンすることができるほどです。そこで意見を聞いて引き続き作業することさえ可能です。
マスターデータがSSDにあって、自由に持ち出すことができる。これはSSDの大容量化と堅牢性、転送スピードが速くなったことの恩恵ですね。今ではデータの取り回しはすっかり快適になり、仕事机のPCよりもノートPCのほうがメインになりました。HDDでは成し得なかった作業環境が実現しています。
現時点で最良のバックアップツールはSSDということになりますね。今ではSSDを中心に仕事が回っていますよ、と土肥氏 |