エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1161
2022.06.28 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
次にストレージ収納力を見ていこう。メインとなるのは、ボトムカバー内部前方に設置する2.5/3.5インチ共用トレイだ。パーツ名「2.5″/3.5″ HDD/SSD Tray」は珍しく後付けタイプで、付属品として同梱。ハンドスクリュー2本を使い、底面から固定して使用する。初めから装着されていない理由は、どのみちストレージを固定する際にトレイを一度外す必要があるため。柔軟な考えから生まれた合理的なスタイルと言えよう。
搭載できるのは3.5インチHDDが最大2台で、トレイ天板部については底面ネジ留めで2.5インチSSDを1台(排他)搭載する事もできる。なおトレイはボトムカバー内部前方の前後2箇所から選択して固定が可能。前方に固定すれば電源ユニットの有効スペースが増える代わりに、フロント部に長尺ラジエーターは搭載ができない。一方で後方に固定すれば最大360mmサイズラジエーターが搭載できるが、電源ユニット搭載スペースは短くなる。
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コの字型トレイ内部は両側面、天板部は底面からネジ留めを行う。つまり天板部から固定する順で、2.5インチSSD用の固定用ネジ穴も装備する | 2.5″/3.5″ HDD/SSD Tray固定ポジションは前方と後方の2箇所が選択可能。ちなみに前後の移動距離は実測で約30mmだった |
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トレイを前方に固定した状態。フロントパネルに接近するため、あきらかに長尺ラジエーターは搭載できなくなるが、実測で約200mmもの電源ユニット搭載スペースが確保できる |
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トレイ天板部に2.5インチSSD、コの字型トレイ内部に3.5インチHDDを固定。必要に応じて搭載数を選択できる |
CPUクーラーメンテナンスホール下の空きスペースは、2.5インチSSD専用トレイが2枚装備されている。ハンドスクリュー1本で固定されたトレイには、底面からのネジ留めで2.5インチSSDが搭載可能。コネクタを下向きに設置すれば、直下にあるメンテナンスホールを利用し、SATAデータケーブルの配線を行う事ができる。
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1本のハンドスクリューで固定された、シンプルな2.5インチSSD専用トレイ。ハンドスクリューの位置から、自ずとコネクタは下向きに固定する事になる |
拡張スロットは全7段。左サイドパネルは内部が視認できる強化ガラス製だが、グラフィックスカードを正対させて固定する垂直スロットの用意はない。独立した拡張スロット金具はハニカム状の通気孔仕様で、各々がインチネジで固定されていた。
なおネジ留めはPCケースの外部で固定するスタイル。内部固定と違い、拡張カード有効スペースを若干延長できるメリットがある。ただし拡張スロット金具の折り返し部が露出するため、これを側面から隠すプレートが装備されている。
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外部固定につき拡張スロットの固定部を隠す側面プレートを装備。ハンドスクリュー1本で取り外しが可能 |