エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1173
2022.07.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
MSI「PRO MP271C」 実勢売価税込23,800円前後(2022年7月現在) 製品情報(MSI) |
ショップの液晶ディスプレイコーナーといえば、各社のハイリフレッシュレートを謳ったゲーミングモデルがズラリと並ぶ光景がお馴染みだろう。エルミタレビューでもハイスペックな製品を取り上げる機会が多いが、一方でゲーム向けよりもまだまだ需要が高いのが、ビジネスや家庭で使う一般的なスペックの液晶ディスプレイだ。
液晶ディスプレイコーナーの目立つ場所にはハイスペックなゲーミングモデル並ぶが「依然としてテレワーク需要が増える中、ビジネス向けモデルへの注目度も高い」(販売ショップ)という |
そこで今回のレビューでは趣向を変え、MSIから発売中のビジネス向け“PRO”シリーズの最新モデル「PRO MP271C」をチョイス。ビジネスやテレワーク、オンライン授業にも最適という本機の魅力に迫っていきたい。
もともと湾曲タイプのラインナップが豊富なMSIだが、いずれもゲーミングモデルが中心。意外にもビジネス向け“PRO”シリーズとして初の湾曲タイプとなるのが「PRO MP271C」だ。
最大の特徴は、27型で曲率1,500Rの湾曲パネルを採用するところ。肉眼に近いカーブにより短い視線移動で画面全体の情報を把握。目と画面との距離が常に一定に保たれるため、目の疲労を軽減する効果がある。これに加えて、画面のちらつきを抑える「アンチフリッカー」と、ブルーライトを低減する「ブルーライトカットモード」の2種類のアイケア機能を搭載することで、長時間の作業に向いた液晶ディスプレイとなっている。
スペック概要を確認しておくと、最大解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、ノングレアタイプのVAパネルを採用し、リフレッシュレート75Hz、応答速度1ms(MPRT)に対応。ディスプレイ同期技術はAMD FreeSyncをサポートするほか、コントラスト比は4,000:1、輝度は250cd/㎡、最大表示色は約1,677万色、一般的な色域のsRGBを94%、デジタルシネマ向けの色域となるDCI-P3を78%カバーする。フレーム下部の左右には2W+2Wのスピーカーを標準搭載、画面入力のインターフェイスはHDMI 1.4bx1とD-subx1を備えているなど、スペック面からも比較的レガシーなPC、あるいはそういった端末や環境を使用するオフィス向けにデザインされているのが分かる。
また27型の湾曲フルHDというスペックで販売価格が2万円前半(2022年7月時点)というのは、比較的リーズナブルな部類。メインの液晶として使うのはもちろん、セカンドディスプレイとしても有力候補となりそうだ。
MSIのオールインワンPC「Modern AM242TP」(画像左)のセカンドディスプレイとして「PRO MP271C」(画像右)を設置。湾曲パネルだが、視認性に問題はなく作業領域も広くなり使いやすい |
ちなみに、ゲーム向けという視点でみるとNintendo Switchの最大出力は60Hzのため動作に問題はなし。PlayStation 5に代表される最新コンソール機でも、まだまだフレームレートが最大60FPSに制限されているゲームが多いため、手軽に遊ぶなら「PRO MP271C」でも十分に使えるだろう。